岩井志麻子のあなたの知らない路地裏ホラー
「裸の仕事がバレて」vol.3 陵辱SEXを求められた揚句…


過去の風俗店勤めやAV出演を春樹に知られてしまったとき、桜子は別れを告げられるのを覚悟した。しかしすぐに、むしろそちらのほうがよかったと思うようになる。

怒りながらも興奮する春樹は、以前のような優しい行為はしてくれなくなり、まさに風俗店に来る嫌な客みたいになった。AVのようなハードなあれこれを求めてくるようにもなり、拒むとひどい言葉を投げつけてくるのに、お前と別れないと怒鳴る。

ほとんど強姦に近いことをしているのに、俺たちは愛し合っていると真剣に繰り返す。

●レイプ同然のSEXを強いられて!

とりあえず桜子は、逃げるしかなかった。しかし、間に立ってくれた人に向かっても、春樹は絶対に別れないとわめき散らしたうえで、

「俺は一度も殴ってないですよ。なのにDV男呼ばわり、ストーカー扱いですか」

と、切々と訴えたそうだ。春樹は桜子を一度も殴ってない。これは事実だ。しかし、桜子としては常に殴られる恐怖におびえ、何度も殴られたも同然の気分でいる。

それをどう説明してもらっても、春樹は聞き入れてくれない。とにかく、俺は殴ってないの一点張りなのだ。桜子は大変な恐怖を感じている。しかし春樹は、殴ってないのに桜子が恐怖を感じるはずがない、という。

春樹の鈍感さ通じなさも、桜子には、新たな恐怖となっていった。

●ついに自らの命を…そして、怪奇現象が…

だが、春樹は春樹で、あんなに自分に惚れていた桜子が頑として別れるといい張ることに、怒りや悲しみよりも恐怖を感じていたのだ。

桜子が春樹からのメールもラインも一切無視し、電話も着信拒否にした日から二週間ほど経った頃、春樹は自殺した。もう春ではなく、初夏の匂いすらする美しい季節に。

春樹が死んだ日から、桜子の部屋には怪異が起こるようになった。

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