〈ダルビッシュ有右肘手術で今季絶望〉という報道の衝撃も記憶に新しいが、今季は日本人投手にケガが続出している。
田中、岩隈久志、田澤純一を除く、実に4人の投手が、故障を抱えたまま開幕を迎えたのだ。
ダルは右肘だったが、上原浩治は左脚太もも裏、和田毅は左太もも、藤川球児は右股関節と、そろって下半身を故障している。

「来春復帰を目指すダル以外は、幸い、それほど長引かずに復帰できそう。藤川は最短で16日には登板可能で、和田も開幕には間に合わなかったが、現在ではまったく問題ない状態。上原も、登板前のランニングでの故障から回復してはいるんだが……」
と、現地を取材したスポーツジャーナリストは、上原に関しては言葉を濁す。
「上原は、00年に太もも裏を痛めて以来、同じ筋肉のケガに悩まされてきた。本人も"2年目にやってから1回も忘れたことがない"と語っています。古傷の場合、"またケガをしたら……"と不安で、勝手に身体がブレーキをかけてしまうケースもありますからね」(民放関係者)

しかし、スポーツ紙のベテラン記者は、上原の精神力をこう評価する。
「同僚の田澤が言っていましたが、上原は登板直前までブルペンでゲラゲラ笑いながら、田澤をイジっているそうです。それで、いざ出番になると一瞬でスイッチを切り替え、最も重圧のかかる場面に出ていくわけですから、並大抵の精神力じゃないですよ」
かつて、雑誌の取材に対して、
「投げているときは半分壊れていいやと思って投げている」
と語った上原。
13年にチームを世界一に導いた絶対的守護神は、逆境を乗り越え、今年も輝きを見せてくれるはずだ。

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