データ予想 須田鷹雄
好走条件ピッタリのフィエロ


マイラーズカップのポイントはどこか。これは、はっきりしている。「高速決着」だ。京都の開幕週、時計はかなり速くなるだろう。
タイムを比較する場合には本来馬場差や展開を考慮しなくてはならないが、この舞台は速い側の突端のようなもの。単純に過去のレースで決着が速かったものをピックアップし、そこで好走していた馬に重いシルシを回すのがよいと思う。

原稿を書く時点で出走が想定されている馬が過去に出走し、「勝ち馬の走破タイムがマイルで1分32秒5以上、自身が3着以内」というレースを抽出したところ、該当レースは8レース、登場する馬はのべ12頭でダブりを除いた実質頭数は6頭だった。
ダブりがあるということは「速い決着だったマイル戦で3着以内」を複数回やった馬がいるわけだが、トップは○ダノンシャークで実に5回。内訳は1着が1回(マイルCS)、2着と3着が各2回である。

この馬を本命にしてもよいのだが、GⅠを勝ったことで去年までより斤量面では不利になっている。もともと惜敗も多かった馬だし、明けて7歳になったことを考えると勝ち切ることを想定した本命にはしづらい。
ただ、阪急杯の負けはこの馬にとってまったく問題ではない(道悪でもあり、要求される適性がマイラーズカップとは違う)。前走の敗戦を理由に少しでも人気が落ちるならそこに妙味が生じる。

◎は先述した条件での好走を2回経験しているフィエロとする。前走の香港マイルはこの馬の得意なタイプの馬場ではなかったうえに、勝ったエイブルフレンドは現役最強マイラー、いや下手をすると歴史上でも屈指のマイラー。ダノンシャークの阪急杯と同様に、ノーカウントにしてよい。
マイルの高速決着を2回経験している馬には☆クラレントもいるが、うち1回が2年半前のものでかなり古い。そこで、この馬は4番手とし、3番手に▲グランデッツァを取り上げる。

もともとは中距離馬のイメージだったこの馬だが、昨年の都大路Sで1800メートル1分43秒9という驚異的なレコード。高速馬場向きのスピードを持っていることがわかった。
不良馬場の安田記念と距離も馬場も合わない函館記念は大敗したが、秋3戦はいずれも掲示板に載っている。
◎○が1、2着したマイルCSの3着馬だし、○とは斤量・年齢から逆転があってもおかしくない。

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