ターフに刻まれし快走劇!名馬烈伝 ホースダング神津
「スーパーカー」マルゼンスキー


先週は、天王山Sでメイショウノーベルとサクラレグナムを狙い撃ち。ワイド馬券をゲットすることができた。

この2頭はともに、曾祖父がマルゼンスキー。往年の競馬ファンなら誰もが心に刻んでいるスーパーホースだ。

異国の地で生まれた外国産馬。そして、海外で受胎して日本で出産した持込馬。いまは条件次第でクラシックに出られ、優勝を争う馬もいるが、日本の競走馬生産を守る名目で、出走すら制限されていた時代があった。

そんな外国産馬、持込馬の不遇を象徴するサラブレッドが、“スーパーカー”の異名をとったマルゼンスキーである。次元の違う先行逃げ切りで他馬を寄せ付けず、ついに、全勝のまま引退してしまった名馬だ。

英三冠・ニジンスキーの仔を宿した牝馬がアメリカで購入後、日本で出産した「持込馬」。元スピードスケート五輪代表の橋本聖子さんの父・橋本善吉氏が馬主だった。

そんなマルゼンスキーは、生まれつき脚が外向しており、外向を気遣ってビッシリ調教が積めない中、1976年10月の中山でデビュー。そこで大差の圧勝を果たす。
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