「順当に考えて国政に行く」

てんやわんやの中、即座に長老たちが鳩首会談。当時、"一丁上がり"と見られていた安倍氏を再び、自民党総裁へと押し上げ、離党を思いとどまらせたという。
「その後、民主党・野田(佳彦)政権の自爆もあり、年末の総選挙で自民党が圧勝。あれよあれよという間に、安倍首相の再登板が実現したわけです」(同記者)

橋下氏による"維新代表就任"のオファーが、安倍氏の政界再浮上の芽となった。以降、恩を感じたのか、安倍首相は橋下氏を評し、
「(橋下)維新は日本を変えるパワーを持っている」
「教育問題でも憲法改正でも、彼らの力を活かしていく道を考えていきたい」
とベタボメ。

さらには、「橋下氏は同志」と公言する始末。
「長年、それとなくつながってきた両者ですが、今年1月、安倍首相はニュース番組(関西テレビ『スーパーニュースアンカー』)で、"(大阪都構想は)二重行政をなくし、住民自治を拡大していく意義はある"と、明確に政策への理解を示しました。ここにきて一気に距離を縮め、露骨な"親・橋下"路線を打ち出してきたんです」(前出・在阪記者)

前出の鈴木氏が言う。
「"日本の統治システムを変えること"を一丁目一番地に掲げて大阪府知事となった橋下氏です。今も、その意思が変わらなければ、順当に考えて、国政を舞台にしていくでしょう。安倍首相と手を組むか、維新から国政へ出るか、道州制に向けて走り出すか、多様な選択肢がある中、どれが一番かをじっくりと考えるのでは?」

住民投票が決した5月17日は、"橋下氏争奪戦"の解禁日でもあるという。さて、お手並み拝見だ。

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