競馬新理論 井崎脩五郎
過信禁物ドゥラメンテ
ドゥラメンテのウィークポイントは、中1週という強行軍で共同通信杯に使ったため、そのあと2か月余りの休養を取らざるを得なかったこと。
そして、その休養明けで出た皐月賞で体重が減っていたことだろう。はたして、あの体つきで上積みはあるのか。
昭和50年(1975年)以降の日本ダービーにおいて、このドゥラメンテのように、「前走休み明けで体重が減っていたうえに、2000メートルを超す距離の経験もない馬」は、〔10040〕という、とんでもない不振となっている。ほとんどの馬が、上積みなし、距離に対する耐久力なしで着外に敗れているのだ。
たった1頭だけ勝っているが、これは平成22年(2010年)のエイシンフラッシュ。ただし、この年の日本ダービーは良馬場にもかかわらず、途中1600メートル通過が「1分41秒1」という、信じられないような超スロー。不良馬場で行われたその前年の日本ダービーでさえ、1600メートル通過は「1分39秒3」だったのだから、いかにペースが遅かったかわかる。
だから、スタミナを要求されないレースになって、エイシンフラッシュは2400メートルを乗り切ることができたのだ。普通は、あんな超スローにはならない。ドゥラメンテは確かに皐月賞の勝ちっぷりが凄まじかったが、過大視は禁物というタイプかもしれない。
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