5月11日、王者・巨人に激震が走った。読売巨人軍の原沢敦専務取締役球団代表兼ゼネラルマネージャー(GM)兼編成本部長(59)の「GM兼編成本部長職」解任が発表されたのだ。
「あわせて堤辰佳氏(49)の同職就任も発表されました。シーズン中、GMのような球団の主要ポストを動かすのは、異例中の異例です」(スポーツ紙デスク)

この人事の裏側には、現場を預かる原辰徳監督以下、指導陣の強い怒りがあったという。
「引き金になったのは"ポンコツ外国人"の烙印を押されたフランシスコの獲得です。低調な打線のテコ入れのため、フロント主導で年俸1億4400万円の大金をはたいて緊急補強した。でも、体はダブダブで、明らかに調整不足。お披露目となった5月2日の阪神戦では初安打&初適時打を記録したが、直後に三振と拙守を連発。ベンチ裏では"ダメ外国人の典型"とため息が漏れていたほどです」(巨人担当記者)

我慢して使い続けていた原監督だったが、5月6日の広島戦で、ついに堪忍袋の緒が切れる。ファーストの守備で2度の凡ミスを犯したフランシスコを5回でベンチに下げると、翌日には二軍落ちを決断したのだ。
「原さんは"(選手獲得を担当する)渉外は何を調査したんだ!"と、珍しく声を荒げたそうです。巨人は昨オフにグリエル、金子千尋、嶋基宏の3人をターゲットに補強に動いていた。特に金子はフロントから"脈あり"と聞いていたのに、結局、オリックスに残留。3人のうち、誰も獲得できなかったことで、今季、原さんは編成へのイラダチを募らせていたんです」(巨人軍関係者)

その結末が、今回の"首のすげ替え人事"だった。
新GMの堤氏は読売新聞社会部出身で、運動部長を務めた経歴を持つ。慶応大学野球部で活躍したのち、一般の試験で入社している。
「堤さんは、これまで本社と球団を行き来して仕事をしていて、評判がいい。巨人軍のポストは読売新聞グループの重要な天下り先。そのため、ずっと野球の素人がGMに就任してきましたが、本来は中日の落合GMのように球界OBが務めるポジションです。今回、野球をわかっている堤氏を選んだのは、さすがに本社の危機感の表れですよ」(前同)

新GMの手腕や、いかに。

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