現在の日本において、アパートとマンションは言葉として明確な区別をせずに使われることが多い。どちらも和製英語の一種で、共同住宅、集合住宅という意味で使われている。
アパートは英語のアパートメントからきている言葉。建物の内部を複数に区切り、それぞれ独立した住居として使用するもの。
マンションの本来の意味は大富豪の豪邸という意味だが、日本では共同住宅、集合住宅という意味で使用されている。英語圏の外国人には、奇妙に聞こえるかもしれない。
ただ、不動産業者は、アパートとマンションを明確に区別している。
アパートは木造モルタルか軽量鉄骨造りで、だいたいが2階建て以下。
マンションは鉄骨鉄筋コンクリートで高層の建物。規模も大きく部屋数も多い。ほとんどの場合、マンションのほうが家賃を高く設定されている。
その他、ハイツ、コーポ、カルム、コンドミニアム、カーサなどという名前をつけた建物もある。不動産業者によって、プレハブや階数を限定したり、分譲式だったりといった場合もあるが、呼び名の付け方は自由なようで区別は曖昧である。
住宅費は家計のなかで最も割合の多い支出だが、それにまつわる言葉の定義が曖昧なままなのは、不思議な話かもしれない。