ナメクジは食べられる!? 実際に食べた昆虫食愛好家が味を解説の画像
Photographed by Guttorm Flatabø

最近は動画投稿サイトの影響なのか、エクストリームな食べ物に挑戦する人が増えている。ゴキブリやミミズを食べたり、ウーパールーパーをから揚げにしたり、目立つためには人間ってなんでもするんだなあと感心しきりだ。

さて梅雨入りも近く、雨に濡れたアジサイとカタツムリを見かけることも多くなった。フランスでエスカルゴが食べられているように、陸生貝はそれ自体に毒性はないので、カタツムリも当然、食べられる。フランスだけではなく沖縄でも1970年代までは汁にしてよく食べられていたようだ。

カタツムリがいけるならナメクジもと思ってしまうが、分類的には違う生物であるためか、味はかなり違うようだ。ちなみに実際にナメクジを食した昆虫食愛好家に聞くと、「コリコリして貝みたい」な味なんだとか。バター炒めがおすすめだそうである。

ちなみにカタツムリもナメクジも、けして生食はしないこと。どちらも陸生の貝であることはご存じだろう。つまり貝によくあるように、寄生虫の宿主になるということでもあるのだ。淡水の貝はジストマなど住血吸虫症を発症する寄生虫の中間宿主だが、こうした寄生虫はカタツムリなどにも寄生する。根性を見せようとナメクジの丸のみをしたら、皮膚炎や発熱、下痢などを発症するのがオチだ。尿路住血吸虫症の場合、血尿が出たり、不妊になることも。睾丸に寄生するのだ。

ベトナムでは薬効を期待して生のカタツムリを食べた女性が髄膜炎で死亡した。脳に寄生虫が入り込んだらしい。

なお漢方では、カタツムリは夜尿症や前立腺肥大に効くと言われている。蛇などの黒焼きを扱う漢方薬材店によれば、一番の売れ筋はカタツムリの黒焼きなのだそうだ。カタツムリでおしっこの出がよくなるというのも、天然自然の妙だろう。

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