豚のレバ刺し禁止に人気もつ焼き店の店主が本音を激白!の画像
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ついにこの日が来てしまった。レバ刺し好きの間では長年語り継がれるであろう2015年6月12日、レバーなど豚の生食が完全に禁止される日である。

事の発端は2011年、焼肉チェーン店が不衛生な環境で調理した牛肉のユッケがもとで、集団食中毒が発生、5名の人が亡くなったことだった。これにより牛肉の生食には加熱を含む厳しい調理条件が定められ、実質的に牛のレバーを生で食べることはできなくなってしまった。
そんな状況の中、レバ刺し好きが注目したのが、豚レバーだった。結果、牛レバーの代替品として人気が高まり、定番のメニューとなっていったのだが、ついに厚労省により、豚レバーも加熱が義務付けられることになってしまった。生の豚レバーを食べることにより、E型肝炎ウィルスに感染するリスクがあるというのが、その理由だ。

この規制に頭を悩ませているのはレバ刺しファンだけではない。提供していた飲食店も、人気メニューが禁じられるのだから大打撃だ。6月12日からの規制に対しどういう対策をとっているのか? 実は記者もよく通っている、新鮮な刺しで人気の東京・中野、「豪」の店主さん、田倉豪運さんを直撃してみた。

——「12日以降、刺し身はやめちゃうんですよね?」
田倉さん「やめます。新鮮な肉を手に入れるために苦労してきましたが、こればかりは仕方ないですね。中まで火を通す条件なので、いわゆるたたきもやめます」
——美味しかったのに残念です。でも刺し身は人気メニューですし、これをやめるとお店的にも痛いんじゃないですか?
田倉さん「そうですね。注文の多いメニューなんでキツイですけど、なんとか替わりになるメニューを考えます。こういうのを考えているんですけど」
——おおっ、ちゃんと試作しているんですね。

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出されたものは、調理基準通りにレバーをゆっくり加熱したもの。しっとりとした食感とレバーの甘みがたまらない一品だった。これならレバ刺しの替りどころか、さらなる人気メニューになることは間違いないだろう。

田倉さん「ただ調理器具をどうするかとか、仕込みに手間がかかるとか、いろいろ問題はあるんですよね」
——なるほど。
田倉さん「とはいえ嘆いていても仕方ないので、いろいろ工夫していきますよ」

規制の発表以来、もうじき食べられなくなる刺し身を求めたお客さんで混雑が続いていたという「豪」。はたして12日以降、客足はどうなるのだろうか? 少なくとも記者は、試作でいただいたゆでレバーを食べるために、これからも通おうと思う。

それでは最後に、全国の肉刺しファンに向け、豪の絶品刺し身の数々を紹介しよう。
さようならレバ、タン、ハツ、ハラミ、今までありがとう!

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刺盛り。右上から時計回りにレバー、チレ、ハツ、タン


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コリッとした食感のハツ刺し


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人気メニュー、タンのユッケ


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炙りハラミ。レア度が絶妙

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