5月23日、習近平国家主席と直接面会した男がいる。それが、二階俊博自民党総務会長だ。
「安倍首相が北京へ行ったときとは打って変わって、華やかな歓迎ムードで、何事かと思いましたよ」
と言うのは、ベテランの政治記者。

「今秋の自民党総裁選では、いち早く"安倍氏支持"を宣言した二階氏ですが、現政権下でどれだけ力を保てるかに、彼の今後はかかっています。今回の習氏との面会も、存在感を見せつけるパフォーマンスとしての側面が非常に強いでしょう」

親米色が薄く"親中・親韓"。自民党内の反安倍派"二階派"のドンで、長く国会対策委員長を務めた経験から、与野党内に幅広い人脈を持つ。安倍首相もないがしろにできないのだ。
「訪中直前の5月17日、二階氏は、安倍首相を地元の和歌山県田辺市へ呼びつけました」
とは、全国紙政治部記者。
「過去に新潟が"田中(角栄)王国"、岩手が"小沢(一郎)王国"と言われたように、今、和歌山は"二階王国"と言われるほど、地盤は強固ですごいんです」

何がそんなにすごいのか。
「有名なのは、"二階バイパス"。2008年、和歌山県内に開通した那智勝浦道路のことですが、これは二階氏が作らせたともっぱら。ちなみに、建設費は1200億円以上だとか」

中国へ飛んだり、総理を呼んだり、バイパスを作ったり、まさに力技。実にやりたい放題だ。
「上野動物園には2頭しかいないパンダが、和歌山県白浜町の動物園には7頭もいます。中国とのパイプを持つ、二階氏の力ゆえでしょう」(政治部デスク)

さらには、
「江沢民・元国家主席の石碑を、和歌山を皮切りに日本全国に作ろうとしていました」(同デスク)
加えて、官邸が後援してきた橋下徹大阪市長についても、都構想の住民投票が終わった5月18日、
「やかましいこと言った人がおったでしょ。結局、負けちゃった。引退してもらうよりしようがない」
と、コキ下ろす始末。また、記憶に新しいのが"鯨カレー"普及大作戦だ。

「昨秋、日本の捕鯨文化に対し、国際世論が批判を強める中、国民の理解を深めようと、自民党本部、外務省の食堂で"鯨カレー"を提供するよう発案。舌鼓を打ってます」(夕刊紙記者)

奇しくも現在、和歌山県太地町の"イルカ追い込み漁"を欧米が非難している。5月27日、今後も変わらず漁を続ける方針を"太地いさな組合"が発表したが、二階氏は"みんなでイルカカレーを食べよう"なんて言い出しかねないか!?

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