あなたの地元は何型?おにぎりの形は地方ごとにこんな違うの画像
あなたの地元は何型?おにぎりの形は地方ごとにこんな違うの画像

携行食や弁当として、日本人にとって馴染み深い「おにぎり」は、コンビニでもダントツの売り上げを誇り、もはや国民食といえるだろう。「おにぎり」の歴史は非常に古く、弥生時代後期の遺跡である石川県のチャノバタケ遺跡から、人の手で握られた跡のある、炭化した米粒の塊が出土している。現在の「おにぎり」の形の原型となるのは、平安時代の「頓食(とんじき)」という、御強(おこわ、もち米を蒸した米飯) を卵形に握り固めた食べ物と考えられ、鎌倉時代の末期頃には、私たちが普段食べている、うるち米の「おにぎり」が食べられるようになった。また、海苔で巻いて食べる風習は江戸時代中期、元禄の頃に広まった。

「おにぎり」の形には、三角形、俵形、球状、太鼓形などがあって、それぞれ地域によって特徴が残っている。県民性について研究された書物などを調べてみたところ……。

北海道・東北地方=太鼓型が多めで三角形と共存

関東地方=三角形

東海・北陸地方=球状が多めで三角形と共存

関西=俵型が主流だったが、最近は三角形

中国・四国・九州地方=三角形と俵型が共存

沖縄=サンドイッチ形


といった、分布になるようだ。

東北地方に多い太鼓型は、囲炉裏で焼きやすい形であること、関東地方に多い三角形は簡単に握って作れることが普及に理由らしい。また、コンビニの影響で三角形が主流になってしまった関西地方だが、数十年前までは俵型が多かった。これは江戸時代の町人たちが観劇の合間に食べていた「幕の内弁当」に由来するもので、三角形の「おにぎり」より、一口サイズの俵型の方が弁当箱に収まりやすかったからだ。沖縄のサンドイッチ形はスパム(ランチョンミート)や卵焼きなどを挟むためだ。

さらに、関西の一部では味付け海苔を巻いたり、九州ではラーメンやうどんのお供に白い塩むすびが人気だったり、形以外にもいろんな特徴があるようだ。

ちなみに、コンビニの「おにぎり」に三角形が多いのは、運搬の時に隙間なく詰めることができるから。あと、同じ量のご飯で丸く作るよりも三角形のほうが大きく見え、海苔が巻きやすく握りやすい、という理由もあるという。

本日の新着記事を読む