改憲を実現するための布石!

では、第4の理由は?
安倍首相の"長州(山口県)生まれ"と、その長州魂が関係しているという。
長州といえば、幕末に海外列強から日本を守ろうとした吉田松陰が有名だ。
「安倍さんは、松陰同様、軍事費を増額し、軍事大国化を図る中国から日本を守ろうという気持ちが強いんだと思います。南シナ海で中国の野望を打ち砕くことは、日本の主権確保はもちろん、中国と覇権争いを繰り広げるアメリカの国益にも通じるという理屈です」(前出の旧清和会関係者)

そして第5の理由は、今回の法案成立を憲法改正の布石にするというものだ。
「(安保)法案を成立させても当然、違憲の批判が収まることはありません。そこで"違憲状態を解消するには憲法改正しかない"という論法に持っていき、改憲を実現する。あくまで、今回の法案は、改憲の野望を実現するためですよ」(政治評論家の本澤二郎氏)

浅川氏が、こう続ける。
「安保改定を実現した岸元首相も、改憲は実現できませんでした。安倍首相は祖父の果たせなかった夢を受け継ぎ、改憲に漕ぎつけようとしているんです」

長州人である安倍首相がアメリカに恩を売り、中国を封じ込め、敬愛する祖父も成し遂げられなかった憲法改正を実現する――。
そんな野望を胸に秘め、安倍首相は茨の道を歩んでいるのだろうか……。

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