自分の身は自分で守る意識を

だが、言うまでもなく、盗撮は犯罪だ。
「東京都の場合、盗撮行為は1年以下の懲役または100万円以下の罰金です。痴漢行為の刑罰が、6月以下の懲役または50万円以下の罰金ですから、その手軽さとは裏腹に、実は痴漢よりも刑が重いんです」(全国紙社会部記者)
それでも、軽い気持ちで盗み撮りをしようという不埒(ふらち)な輩が後を絶たないのが現実だ。いったい、卑劣な盗撮犯から身を守るには、どうしたらいいのだろう。
「今や、盗撮を完全に防ぐことは事実上、不可能です。また、ひとたびネットにアップされてしまえば、完全に回収するのは難しい。ですから、被害に遭う確率を下げるため、日々、ちょっとした注意をする癖をつけておくことをお勧めします」(前出の岡田氏)

たとえば、女性がデパートや公園のトイレに仕掛けられた盗撮器の被害に遭わないためには、以下の二つを習慣化することだ。
(1)座る前に、便器・便座の内側を確認する
(2)周りに置いてあるもの(芳香剤や予備のトイレットペーパーなど)を少し動かす
これだけで、大きな効果があるという。
「芳香剤の中に盗撮器が仕掛けられていたとしても、少し動かせば、レンズがずれて肝心の場面は映りません。重要なのは盗撮器を見つけることではなく、被害に遭わないようにする防犯意識です。ヘタをしたら、画像や動画をネットに流され、人生が変わる危険性すらある時代。自分の身は自分で守る意識が必要です」(岡田氏)

最後に、"盗撮冤罪"への注意喚起をしておきたい。
「最近、電車やエスカレーターでスマホをいじっていたら"盗撮です!"と腕をつかまれるようなトラブルが急増しています。何もなければ誤解も解けますが、もしエッチな画像でも持っていれば、あらぬ疑いをかけられる危険もあります」(前出の社会部記者)
李下に冠を正さず――電車内などでスマホを扱う際には、細心の注意を払っていただきたい。

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