"死に体"から奇跡的な復活!

国政に意見し、総理大臣を援護し、自党と民主を自在に翻弄……。
大阪都構想での住民投票で敗れ、「政界引退」をはっきり宣言したにもかかわらず、橋下市長は今や永田町の最重要人物といっていい。
「政治家は一度でも引退を口にした瞬間に"死に体"と見なされて、影響力が激減するけど、橋下さんは首相との"3時間密談"で復活した。大阪市長の任期は12月18日までの6か月。政治家としての未練はたっぷりあるから、大いに爪痕を残すつもりだろうね」(維新関係者)

通常国会の会期は24日で終了するが、「今国会内での安保関連法案の成立を至上命題とする政府の方針は9月までの大幅延長」(全国紙政治部記者)ということで、与野党の攻防が秋まで続くのは確実。
「政府の路線は強行採決で固まっている。自民、公明だけだと露骨なんで、野党の維新もそこに加えたい、ということです」(永田町関係者)

6月下旬から7月初めと予想される衆院での安保関連法案採決、そして8月末の法案成立を目指す政府だが、橋下市長の存在の大きさは計り知れない。

6月16日、維新は橋下市長を交えた「安保政策に関する意見交換会」を20日に開催することを決定した。
「影響力の大きい橋下さんが自説を述べることで、政府への本格的な協力態勢を取ることになるでしょう」(民放政治部記者)

安倍首相は『月刊正論』7月号のインタビューで、橋下市長について、こう語っている。
〈憲法改正を進めて行くべきだという考えでは、私たちとも一致しています。憲法改正に向けて、強いリーダーシップ、国民に訴えかけていく力を生かしていただきたいと思います〉

これほどのエールがあるだろうか。永田町を馳せ回る"ナニワの風雲児"橋下徹。一世一代の大舞台は、すでに整っているようだ。

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