ゴリ押し宰相・安倍晋三 「戦後70年談話」の前に安保法案で“悪夢”の画像
ゴリ押し宰相・安倍晋三 「戦後70年談話」の前に安保法案で“悪夢”の画像

安倍晋三首相が、かねてからの夢だった「戦後70年の首相談話」に向けて、水面下で画策している。

首相談話とは、戦後50年に村山富市首相が出した"村山談話"や戦後60年に小泉純一郎首相が示した"小泉談話"など、歴代の首相が節目に出してきた、第二次世界大戦への公式見解。
特に村山談話は、日本が侵略や植民地支配を行ったことを認めて公式に謝罪したもので、日本の公式見解として歴代内閣に受け継がれているのだが、これを大きく変更したいのだという。
「首相は、"戦前の日本を取り戻す"との名目の下、従軍慰安婦の否定や先の大戦の"肯定的評価"を盛り込みたいとの強い意向を持っている」(自民党幹部)

そのために、「過去の談話を修正、もしくは破棄する構え」(同)というのだが、これには諸外国が猛反発。
「外交面でのデメリットが生じるとの懸念から、"全体として過去の談話を受け継ぐ""反省を含める"と、トーンダウンをアピールしているが、根本で譲るつもりはなく、言葉の選択や出し方など、さまざまな模索をしている」(同)

悲願達成に向けて、機を窺う安倍首相。
しかし、談話発表にとって、このうえない悪夢が立ちはだかっている。国会で大紛糾中の安保法制だ。
「事実上、日本を戦争に参加できるようにする"集団的自衛権の容認"を巡って野党が猛反発。6月4日、その正当確かめるべく、憲法学者3人を国会に招致したところ、3人全員が集団的自衛権を違憲と判断。それでも安倍政権が"関係ない"と法案を通そうとしたことから、野党議員と揉み合いにまで発展。審議どころではない状況が連日続いています」(政治記者)

とはいえ、安倍首相にすれば、"ゴリ押し"しなければならない事情がある。
「中国や北朝鮮など極東情勢で不安を抱える米国からの要請を内々で受諾したとされるので"できない"では済まされない」(同記者)

とはいえ、このままでは安保改正法案の成立は、非常に厳しい見通し。
「危機を感じた安倍首相は、6月24日に閉幕予定だった今国会を9月まで延長すると決定したんですが、これでは紛糾必至の安保国会と談話発表が丸かぶり。つまり、安倍首相は"非難の相乗効果"が予想される厳しい状況を突っ走る腹を決めたわけです。政権存続そのものに影響しかねない、難しい舵取りを迫られます」(同)

国会が閉幕する9月には自民党総裁選が控えているが、安倍首相は談話発表&法案成立と刺し違える覚悟かもしれない。

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