“カロリーオフ”って何カロリーあるの? 「ノンカロリー」と「カロリーオフ」の違いの画像
“カロリーオフ”って何カロリーあるの? 「ノンカロリー」と「カロリーオフ」の違いの画像

発泡酒でも清涼飲料水でも、ノンカロリーやカロリーオフ、糖質ゼロと表示されている物が増えてきた。メタボが気になる筆者にとっては救いの神で、「これなら太る心配はない」とついつい手を伸ばしてしまう。

でも「カロリーオフ」っていったいどういう意味なのか? もともとのカロリーから減らしてあるってことはなんとなくわかるが、じゃあどのくらい減っているのか? 基準はあるのだろうか。

実はノンカロリーやカロリーオフというのは、「強調表示」と呼ばれ、健康増進法という法律で表示基準が定められているのだ。一定の基準さえ満たせば、ノンカロリーやカロリーオフと表示してもよいことになっている。

今回は健康増進法の栄養表示基準について調べてみた。

まず「ノンカロリー」の場合は、以下の基準となっている。

■ノンカロリー=飲料食品100gあたり熱量5kcal以下

つまり、カロリーがまったくのゼロではなく、ごくわずかにある場合でも「ノンカロリー」と表示してもいいのだ。ノンカロリー飲料の栄養表示基準を見ると、どれも「0kcal」と記載されてはいるが、実際には100gあたりで最大5kcal程度は含まれている可能性があるということだ。500mlのペットボトルの場合だと、50kcal程度にはなってしまうから、実はけっこうなカロリーといえる。


続いて「カロリーオフ」の基準は以下の通り。

■カロリーオフ=飲料食品100gあたり熱量20kcal以下

たとえば350mlの発泡酒の場合だと、1缶当たり70kcalまでは「カロリーオフ」と表示していいことになる。

さらに糖質ゼロと糖質オフは、以下の基準だ。

■糖質ゼロ=飲料食品100gあたり糖質0.5g以下
■糖質オフ=飲料食品100gあたり糖質2.5g以下

やはり糖質の表記に関しても「抑えてある」というだけで、たとえ「ゼロ」でも糖質は含まれている、ということになる。


ここまで見てきて、基準についてはだいたい理解できたと思うので、実際の商品で比較したい。おじさんの大好物といえばビールというわけで、ビール代表として「キリン一番搾り生ビール」、発泡酒代表として「淡麗グリーンラベル<生>」と「キリンゼロ<生>」のカロリーと糖質の数字を比べてみよう。

■キリン一番搾り生ビール(350ml当たり)
エネルギー:約144kcal
糖質:約9.5g

■淡麗グリーンラベル<生>(350ml当たり)
エネルギー:約102kcal
糖質:約2.5~3.9g

■キリンゼロ<生>(350ml当たり)
エネルギー:約66.5kcal
糖質:0g

やはり、こう見ると一番搾りとキリンゼロではカロリーも糖質も全然違う。ちなみにキリンゼロは糖質0gと表示されているが、これは糖質1.5g以下という意味で、厳密にはゼロではない。とはいえ、一番搾りを1缶飲むよりは、キリンゼロを3缶飲んだほうが健康的に楽しめるのかも?

いずれにせよ、「ゼロ」や「オフ」というアオリ文句にあまり惑わされずに、きちんと商品を選びたいものだ。

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