日本人なら見習いたい「天皇陛下の健康ごはん」の画像
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超豪勢なフルコースを毎食召しあがっているかと思いきや、その献立は意外にも庶民的でむしろ質素だった。

大正から昭和期に、宮内庁で"主厨長"を務めた人物をモデルにしたドラマ『天皇の料理番』が好調だ。
「1978年に発表された同名の小説のドラマ化はこれで3度目ですが、今回は『TBSテレビ60周年特別企画』だけあって、局もかなりの力の入れようです。視聴率も尻上がりに伸びていて、6月21日放送の第9回は、これまでで最高の16.7%をマークしました」(テレビ雑誌記者)

このヒットで再注目されているのが、天皇陛下の普段のお食事。
天皇皇后両陛下のお食事を作っているのは宮内庁管理部大膳課の厨司たちで、
「大膳とは皇室の食事全般を担当している部署で、料理人は厨司と呼ばれる国家公務員です。大膳課は5つの係に分かれていて、第一係は和食、第二係は洋食、第三係は和菓子、第四係はパンと洋菓子、第五係は東宮御所担当となっています。厨司と配膳、その他の事務を担当する主膳と合わせて約50人の職員が働いています」(皇室ジャーナリスト)

料理は主厨長と副厨長が両陛下のご公務などを勘案しながら、2週間分の献立を考える習わしだという。
「きっと、普段から山海の珍味を集め、贅を尽くした料理を召し上がっているに違いない」

中には、そう思い込んでいるお父サンもいるかもしれない。だが、実は"天皇陛下の食卓"は至って質素。それでいて必要にして十分な栄養素が摂れる健康食・長寿食でもあるのだ。
医療ジャーナリストの牧潤二氏が、こう解説する。
「近年、和食は長寿食として世界で注目されていますが、"1975年頃の日本人の食生活が最も健康によい"という説があるんですね。天皇陛下のお食事は、それに近いものがある。まさに"健康ごはん"です」

天皇陛下のお食事というと、国賓を招いた宮中晩餐会などでお召し上がりになるフランス料理のフルコースを思い浮かべがちだ。だが、それはあくまで相手をもてなすための特別な食事。
普段のお食事は、
「ご朝食に関しては昭和天皇の時代からオートミールやシリアル、トーストに野菜サラド(サラダ)など、軽めの洋食をお取りになるのが常だそうです。ご昼食とご夕食は、昼が和食なら夜は洋食といった具合に、和洋交互にバランスよくお召し上がりになっているとか」(前出の皇室ジャーナリスト)

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