
最近、中高生の間で「チャーリーゲーム」なる遊びが流行しているという。一部メディアにも取り上げられ、YouTubeにはたくさんの動画があがっているほどだ。
これはチャーリーというメキシコの悪魔を呼び出すとされる儀式のようなもので、まず白い紙の中央を十字線で区切り、四隅に「Yes」と「No」を交互に記入。で、十字線に合わせて2本の鉛筆を重ね置き、「チャーリー、チャーリー、そこにいますか?」などと呼びかけることでゲームが始まる。上側の鉛筆がYesに動けば、チャーリーが現われたと見なされ、その後YesかNoでさまざまな質問をしていく、というものらしい。
そこまで聞いて真っ先に思い出すのは、やはり「コックリさん」だ。
西洋で流行していた「テーブル・ターニング」という遊びが日本に伝わってきたのは、19世紀の終わり頃だとされている。伊豆半島に漂着したアメリカの船員が地元の住民に見せたのをきっかけに「コックリさん」として全国へと広まったとされるが、1970年代にはつのだじろうの漫画『うしろの百太郎』で紹介されたのを機に一大ブームとなった。40代以上なら「遊んだことがある」という人もきっと多いはず。
10円硬貨の上に参加者全員が人差し指を置き、「コックリさん、コックリさん、おいでください」という呼びかけとともに始まるこの遊びでは、さまざまな質問に対して、白い紙の上に記入された「はい」「いいえ」や五十音表の上を硬貨が移動することで、「コックリさん」が答えてくれたと見なされた。構造的には「チャーリーゲーム」とほとんど変わらない。
ちなみに遊びを終える際は、「コックリさん」が「コックリさん、ありがとうございました。お離れ下さい」と言うのに対し、「チャーリーゲーム」は「チャーリー、チャーリー、やめてもいいですか?」と聞く決まりになっているとのこと。こちらも実に良く似ている。
「コックリさん」の場合は面白半分に遊んだ子供たちが精神に異常をきたしたり、自殺したりする事件が発生したという話を受けて、行為を禁止する学校も多かったが、この「チャーリーゲーム」もやらないように呼びかけている学校が早くも増えているという。
今後「チャーリーゲーム」が少年少女の間でかつての「コックリさん」のようなブームを巻き起こすのか、注目していきたい。
https://www.youtube.com/watch?v=PHgvZaE6kxc