歯科治療の9割は間違っている! 心身まで壊す歯科治療とは……


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「眠れない」「快眠できない」原因は、仕事や人間関係のストレス? それとも運動不足……? 人間社会は複雑だから、コレ!といったひとつの原因を突き止めることは難しい。けれど、「歯科治療」も原因のひとつかもしれない……。
歯医者さん自らが語る、衝撃の歯科治療の現実です。

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篠原裕之/しのはらひろゆき
「篠原長寿歯科」(大阪市)院長。歯学博士。1960年、内科開業医の長男として生まれる。’87年朝日大学歯学部卒業、91年同大学院(顎顔面外科学)修了。大学院時代に病気と戦う現場を経験し、「延命」について考える。2003年、須磨厚夫氏より、ヒトのあるべき噛み合わせを伝授される。歯科医療の現実を憂い、『歯科医が病気をつくる』(あさ出版)を上梓したばかり。日本抗加齢医学界認定医、日本口腔外科学会、日本口腔ケア学会、日本癌学会正会員。

「日本の歯科治療の9割は、正しく行われていません。間違った歯科治療で、心身を壊している人は少なくないのです」というのは、歯科医師の篠原裕之先生。

不眠、肩こり、眼精疲労、腰痛、顎関節症、難聴……これらが、間違った歯科治療で起こりうるというのです。まさか、歯とは関係がなさそうな病気の数々。いったい、なぜ? 

「人間の口の中は極めて繊細です。髪の毛1本口に入っただけで、ものすごい違和感を感じますよね。髪の毛が長時間入っていたら、苦痛でしょう。それを考えれば、口の中のわずかなズレやゆがみの影響がどれだけ大きいか、想像がつくと思います」

歯は頭蓋骨を形成している、あごの骨と密着しています。歯の調子が悪くなると、あごの骨を通じて頭蓋骨および、さらに背骨や腰椎など体全体に波及するのは、当然なのです。

「たとえば、虫歯を治療するときは、虫歯になった部分を削り、そこに薬を詰め、穴が大きいときは、詰め物で埋めたり、冠をかぶせたります。このとき、歯には異物が入ったのですから、自然な状態ではありません。綿密な噛み合わせの調整が必要になるんです」

しかし……。患者が違和感や痛みを訴えても、「そのうち慣れますよ」なんて言われたりして。

「実際、数週間から数カ月経つと、違和感はなくなっていきます。でも、これは噛み合わせが元に戻ったわけではなく、噛み合わせがズレてしまっただけ。食べることは、生命維持の基本ですから、体の方が無理やり慣れただけなのです」

慣れてしまって、食事もちゃんとできればそれでいい、と考えるかもしれません。しかし、噛み合わせのバランスが悪くなると、顎関節に大きな負担がかかり、頭蓋骨にまで伝わります。脳が多大なストレスを感じることで、さまざまな不調が起こりえます。何の不思議もありません。
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