データ予想 須田鷹雄
好走傾向に合う◎ベルカント


アイビスサマーダッシュは、この原稿を書いている時点でバーデンバーデンC組のどれが出てくるか確定しておらず、さらに枠順の影響が大きいコースなので、確定的な◎○▲を記すことができない。

実は新潟芝直線1000メートルは言われているほど外枠有利ではなくなりつつあるのだが、それは内寄りの馬から思い切って先行する馬が増えたゆえのこと。重賞レベルだと皆スピード能力はあるので、外枠の馬が突っ張れば結局、外枠有利だったということになる可能性がある。

もう一つ、このレースを予想するうえで重要、かつ想定段階でも分かっている要素として、性別と斤量がある。
このレースに限らず、サマースプリントシリーズは牝馬の好走が多い。「夏は牝馬」という競馬格言があるが、それが正しいというわけではない。
推測だが、斤量差は短距離のほうが効きやすく、セックスアローワンスの2キロ差が効きすぎているのではないかと個人的には考えている。同様に、3歳馬の斤量も相対的に有利になっている。

馬の実力・適性とは別に、ファン側の事情として、「直千実績馬は買われすぎる」ということも意識しておきたい。
特殊なコースだけにすでに結果を出している馬を買いたくなるのは当然なのだが、結果として過剰人気になりやすい。買うべきは「実は、このコースに適性がある」という馬であり、そこは先行力や血統で判断していきたい。

いつも以上に暫定的なシルシということになるが、◎はベルカント。取り消し後の一戦だが、外傷系の理由による取り消しなので、時間が経てば解決する。正直なところ最近の成績はさえないが、この馬にはいくつかの強調材料がある。
まずは牝馬であること、そして先行力があること。さらに、着順は悪かったがダート戦(コーラルS)でもハナを切れたことだ。ダートの先行馬がなぜか好走する、というのも直千の傾向である。

○にリトルゲルダ。昨年のサマースプリントチャンピオンであり、実力は一番。香港遠征でダメージがあったのか、今年に入ってからはいま一つの成績だが、この馬も先行タイプの牝馬なので外せない。

▲に牡馬からレンイングランド。3歳で斤量面のアドバンテージを重視した。ただ前走に味をしめて控える競馬をするようだと、好ましくない。

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