人気ボクシングマンガ『あしたのジョー』で、ジョーと壮絶な打ち合いをしたメキシコのホセ・メンドーサは試合終了後に白髪になっていた、というシーンがある。
果たして、こんなことが本当に起こるのだろうか?
頭髪は、毛を作る毛母細胞と、それに色を与える色素形成細胞(メラノサイト)によって作り出される。毛母細胞が作る髪の毛は、もともと白い。そこにメラノサイトがメラニン色素を与えて普通の毛色になる。
しかし、メラノサイトが働かなくなると、色のない髪(白髪)が伸びていくわけだ。
ストレスや心労でメラノサイトの機能が低下し、白髪になりやすくなる傾向はあるという。ただし、冒頭のホセ・メンドーサのように、すでに生えている髪の色素が、一気に消えてしまうことは科学的にありえない。