好調狙い馬予想 薮中泰人
夏男メイショウナルトが主役


今週は小倉と新潟で重賞が組まれている。
まず2000メートル芝の舞台で行われる小倉記念はメイショウナルトを主役指名だ。

小倉記念は3年連続の挑戦になる。一昨年が1分57秒1のレコード勝ち。連覇を狙った昨年は3着に敗れたが、レース内容そのものは劣っていない。トップハンデの57.5キロを背負い、ハナに立ったものの同型馬のプレッシャーをきつく受ける展開。加えて折からの雨で外コースほど伸びる、差し馬に有利な馬場(稍重)状態だった。

昨年の雪辱へ体調が上がってきた。冬場は気持ちが乗らず、レースを投げるケースが多いが、夏場になるとレースぶりが一変するサマーホース。前走の七夕賞は4着だったが、ゴール前で差し返すシーンを見せた点は見逃せないだろう。

陣営も今年こそはと万全の態勢でレースに挑む。昨年より1週早い小倉入りは、何よりも環境に慣れさせるため。同時に輸送で減るであろう馬体を戻す狙いもある。前走時の馬体重は446キロだったが、理想は450キロ超え。一昨年の小倉記念が452キロで、昨年の448キロではスタミナに影響ありと考えての行動だ。

仕上げも順調にいっている。前走の後はレース12日後に早くも坂路58秒3-12秒9をマーク。気持ちもぐんと乗ってきたから楽しみだ。休養していた4歳時を除けば毎年、夏場に勝ち星を上げる夏男。3連単は頭固定で狙いたい。

相手候補の筆頭はベルーフだ。昨年の小倉記念をサトノノブレスで制した池江厩舎はオープン馬の宝庫だが、今年は3歳馬で連覇に挑む。年明けの京成杯を制している実力馬。皐月賞以来の実戦だが、7月17日のCW56秒4の初時計から22日、26日とレース2週前時点ですでに3本の攻め時計をマークした。少し気ムラな面がある馬だが、動きはスムーズ。成長度にも期待がかかる。

新潟のレパードSは3歳馬のダート重賞。中心はクロスクリーガーだ。前走のジャパンダートダービーはノンコノユメの鬼脚に屈したが、実績は今年のメンバーでは一枚上。レース14日後にCWで86秒4をマークし、調整もスムーズだ。

馬券的に面白いのはオールブラッシュ。前走勝ちが極めて優秀だった。速めのペースでハナを切り、直線はさらに後続を引き離す5馬身差の圧勝である。勝ちタイムの千八ダート1分51秒4は翌日のオープン特別を0秒2も上回った。5か月の休み明けでこの強さだ。急激に成長していると見れば、もう一度狙ってみたくなる。


(日刊ゲンダイ大阪記者)

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