侍ジャパンで再び!?  阪神・藤浪晋太郎と西武・森友哉「最強バッテリー」の証明の画像
侍ジャパンで再び!? 阪神・藤浪晋太郎と西武・森友哉「最強バッテリー」の証明の画像

高校時代に濃密な時を過ごした2人がプロに入て再び相まみえた。そして行く手に待ち受ける新しい舞台とは?

プロ野球選手最高の舞台とも言えるオールスター戦。
7月17日、その場で因縁の2人が対峙した。東京ドームのマウンド上には阪神のエース、プロ3年目の藤浪晋太郎(21)。左バッターボックスに立つのは2年目、西武の森友哉(19)だった。

大阪桐蔭が2012年に春夏連覇を果たし、甲子園で抱き合ったバッテリーが、全セ・全パを代表して相まみえたのだ。その結果は、
「藤浪の投じた2球目、153キロの直球を森がフルスイング。打球は高く高く上がり、ファーストの位置でドームの天井に当たったんです。解説の古田敦也さんも"東京ドームで天井に当たる内野フライは初めて見た"と驚嘆していました」(スポーツ紙記者)

と、記録上はファーストフライながら、観客を騒然とさせる一打だった。抑えた藤浪も〈あれも紙一重で、少しズレていたら看板直撃弾。天井に当てて球場を沸かせるあたり、タダでは倒れないヤツやなと(笑)〉(『週刊ベースボール』8月10日号でのインタビュー)と、後輩を称えている。

結局、第1戦は3回を無安打無失点に抑えた藤浪がMVPを獲得。森も第2戦では中日の大野雄大から本塁打を放つなど、今年の球宴は若武者2人のためにあったと言ってもいい。

ファンから最も多くの票を集めて出場を決めた森だが、その最大の魅力は、フルスイングにある。野球評論家の里崎智也氏が解説する。
「森はプロ選手としては、決して恵まれた体格ではありませんが、その体を最大限に生かす打撃技術を持っています。最短距離でボールを捉え、抜群のバットスピードで遠くに飛ばす。あそこまでフルスイングできる選手は、プロでもなかなかいませんね」

公称170センチの森だが、7月29日現在(成績は以下同)、打率2割9分1厘、47打点、本塁打13本は見事。高卒2年目までに2ケタ本塁打を放ったのは、65年のドラフト制度導入以降、5人目の快挙だ。
「掛布雅之、清原和博、松井秀喜、大谷翔平に次ぐ5人目ですからね。森がレジェンド級の才能の持ち主ということを証明していますよ」(民放関係者)

藤浪も前述のインタビューで〈自分が今まで対戦してきた打者の中で"しっかり振って、捉える"という能力で言えば、ナンバーワンだと思います〉と語り、大阪桐蔭の先輩で、昨年の打点王・日本ハムの中田翔も「本当にすごいバッターだと思います」と絶賛。

一方の藤浪も負けていない。ルーキーシーズンの13年に10勝6敗、2年目は11勝8敗と着実に勝ち星を重ね、今季も8勝5敗、奪三振132は両リーグトップとなっている。

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