馬場さんは現実的、猪木さんは夢を語る

天龍の2回目のG1出場(04年)を、猪木が反対したという話がある。当時の交渉役が猪木にG1出場メンバーを報告にいったところ、天龍の名前に難色を示した。猪木は94年の1・4東京ドーム大会で天龍に負けたままで、リターンマッチのチャンスがなかったことに、こだわっていたという。


――猪木さんとのリマッチのオファーはあったんでしょうか?

天龍 確かにあった。でも、再戦の話がきた時、「なんでやらなきゃいけないんだ」って、断ったからな。そりゃ、猪木さん怒るわ。勝って、1年後か2年後だったかな。猪木さんは「あの野郎」って、頭にきてたんだろうな。

――交渉役は04年のG1の際に「猪木さんと天龍さんが二人きりでお会いになった」と明かしています。会場でそういう機会をつくったと。 

天龍 そうだっけな。でも「お疲れさんです」しかないよ。猪木さんは「おうっ」って感じだった。猪木さんが「再戦やらせろ」なんて女々しいことを言うわけない。

――猪木さんとは全日本の米遠征の際に、ロサンゼルスで会っていますよね。猪木さんのロスでの定宿だったアスレチッククラブに、天龍さんが訪ねていった。

天龍 あぁ、そんなことあったね。(佐藤)昭雄ちゃんも一緒だった。昭雄ちゃんが日本プロレス時代に猪木さんを知っていたから、話がスムーズだった。


※全文の一部分を抜粋。全編は本誌「逆説のプロレス vol.2」にてお楽しみください。

取材◎柴田惣一

徹底追跡、大特集。新日本プロレスのG1クライマックスの25年間の全事件に迫った「シリーズ 逆説のプロレス vol.2」絶賛発売中!

「新シリーズ 逆説のプロレス vol.2」(双葉社スーパームック)より引用

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