清宮を超える怪物も!? 夏の甲子園「金のタマゴ」球児リストの画像
清宮を超える怪物も!? 夏の甲子園「金のタマゴ」球児リストの画像

球を投げて、打って、走って、守る。その動作で人々を魅了し、さらに上の舞台に進めるプロ注目選手は彼らだ!

桑田真澄、清原和博、松井秀喜、松坂大輔、田中将大、藤浪晋太郎……。
プロ野球界のスーパースターたちが甲子園で見せた勇姿は、不思議といつまでも色あせない。100年目を迎えた今年の夏も、将来のプロ選手たちが甲子園を舞台に、その力を存分に見せてくれることだろう。今回は、秋のドラフト対象となる3年生選手をピックアップし、真の実力を見ていきたい。

「どの球団も、最も高く評価しているのは同じ子たち。東海大相模の左右のエースです」(専門誌記者)
オーバーではなくプロ全球団が注目するのは、強豪校がひしめき、県のレベルが非常に高い神奈川県大会を勝ち抜いた東海大相模。左の小笠原慎之介、右の吉田凌と、卓抜したエースが2人も揃っているのだ。

「ドラフト上位で指名されるだろう左右のWエースがいるチームなんて、巨人の橋本清と大洋の野村弘樹がいた87年のPL学園以来。今後も、なかなかないでしょう」(スポーツ紙デスク)

在京球団のスカウトは、
「甲乙つけがたいが、指名するなら左腕の小笠原。決め球のスライダーは高校時代の松井裕樹(現楽天)以上で、ストレートも140キロ台後半を常に出せますからね」
と太鼓判を押す。

中学時代にジャイアンツカップで優勝し、国際大会も経験している。足首などに故障が多く、同期の吉田に一歩リードされてきたが、最後の夏に横浜との神奈川大会決勝のマウンドに立ったのは小笠原だった。

一方の吉田は、スピードでは小笠原を超える151キロの直球と、縦に落ちるスライダーが武器。兵庫県西宮出身だが、高いレベルでの勝負を目指して東海大相模に進学した。
「2人とも本当は大学に上がってほしかったけど、これだけプロ入りが注目されると無理だよね……」
と、東海大関係者は諦め顔だ。

今夏の甲子園への出場を決めてから、俄然注目を集めているのが大阪偕星の光田悠哉投手だ。『ああ栄冠は君に輝く~全国高校野球大会歌誕生秘話』(双葉社)を著し、高校野球を見続けてきたスポーツライターの手束仁氏は、こう語る。
「線は細いんですが、エリート校ではないのに激戦区大阪を勝ち抜いたことが、運の強さを表している。なにか予想外の活躍をしてくれそうな気がします」

光田は140キロを超えるストレートとスライダーが武器。事前に打者の苦手なコースを調べ上げ、一球、一球丁寧に投げ込んで相手打線を抑え込む頭脳派のピッチングが信条だ。それに加えて、昨夏の覇者・大阪桐蔭を見事に押さえ込んだ勝負強さがあれば、プロでも通用するだろう。

他にも、仙台育英の佐藤世那、敦賀気比の平沼翔太、専大松戸の原嵩など、プロが欲しがる投手がゴロゴロひしめいている。
「原嵩君はエースで4番として活躍しているし、プロ向きだと思います。投手としてドラフトにかかるでしょうが、彼の場合はかつての愛甲猛のように、プロ入りした後、バッターに転向する可能性もあると思います」(手束氏)

今大会で最大の話題となったのは、西東京代表・早実の1年生一塁手・清宮幸太郎だろう。
「宿舎から球場入りまで清宮への張りつきが指示されたので、午前4時、宿舎前集合になりました……」(スポーツ紙記者)

混乱を避けるため、東東京代表の関東一と宿舎を交代させるという前代未聞の処置も取られるほどのフィーバーぶりだった。
西東京大会でも早実の試合にはマスコミとスカウト陣が殺到し、"さすが怪物"と評価されたが、その舞台裏をベテラン記者がそっと明かしてくれた。
「実は、スカウトのお目当ては清宮じゃない。4番を打つ加藤雅樹だよ。今年の高校生捕手では文句なくナンバーワンの実力。進学かプロかはまだ表明していないものの、プロでも十分通用するね」

他にも注目されている捕手は、健大高崎の柘植世那と静岡の堀内謙伍。柘植は昨夏の県大会、甲子園大会ともに打率4割4分4厘と猛打を振るい、堀内はキャッチングもスローイングも平均超え。打撃も優秀で、「加藤、柘植、堀内が今ドラフト高校生捕手三羽ガラス」(前出のベテラン記者)と評価されている。

内野手に目を向けると、まず名前が上がるのが、仙台育英の平沢大河遊撃手。今年に入って調子を落としているのが気になるが、身体能力は抜群だ。
花巻東の佐藤唯斗一塁手の191センチの体格と勝負強さも目を引く。
「かつては4番でしたが、岩手大会では7番に座りました。その結果、勝負どころで打順が回ってきて、県大会決勝でも先頭打者として2度出塁して2本のタイムリー。県大会打率は5割7分1厘。持ってますよ」(前出のスポーツ紙記者)

最後は外野手。地元・日本ハムのほか、中日もリストアップしている北海の鎌仲純平外野手は、予選で135メートルの特大ホームランを含む2ホーマーを放ち、注目の的になっている。
「豪快なフルスイングは観客を魅了します。空振りでも銭の取れる選手になりそうです」(夕刊紙記者)

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