桜井和寿、磯野貴理子、星野源……著名人をも襲う「脳の病」の恐怖の画像
桜井和寿、磯野貴理子、星野源……著名人をも襲う「脳の病」の恐怖の画像

ここ最近、脳の病気で倒れ、一時休業に追い込まれる著名人が少なくない。ざっと挙げてみると、そうそうたる顔ぶれが並ぶ。

2002年:桜井和寿(ミュージシャン)小脳梗塞
2012年:KEIKO(ミュージシャン)くも膜下出血
2013年:星野源(ミュージシャン・俳優)くも膜下出血
2014年:磯野貴理子(タレント)脳梗塞
2015年:川西幸一(ミュージシャン)脳梗塞

ミュージシャンが多いのが気になるところだが、演奏や歌うことと脳疾患の因果関係はないらしい。Mr.Childrenの桜井和寿や星野源、磯野貴理子はその後、病気から回復。現在の活躍は、みなさんもご存知のはず。一方、残念ながらユニコーンのドラム・川西幸一とglobeのボーカル・KEIKOは現在も休養中だが、KEIKOは先日4年ぶりに肉声コメントを披露したことが話題となった。

厚労省発表の「人口動態統計の概況」によると、2013年の死因別死亡総数のうち、脳梗塞や脳出血といった「脳血管疾患」が原因なのは11万8347人で、全体の約9%を占めたという。

これは、がん(悪性新生物)、心疾患、肺炎に次いで上位から4番目。脳疾患はともすれば死につながる、日本人にとって国民病といえるだろう。そのなかで最も多いのが脳梗塞で、約7万人にものぼる。死亡は免れたものの、治療を受ける患者数は100万人以上、毎年20万人以上が新たに発症しているとも。脳疾患は対岸の火事ではなく、いつ自分に降りかかってもおかしくはない。

とはいえ、これらの病気で必ず死に至るわけではない。先に挙げた著名人のように、早期発見や適切な治療を受けることで、社会復帰は可能だ。大事なのは、発症からの時間との戦い。「おかしいな?」と思ったらすぐに専門医を訪ね、しっかりと診てもらうことだ。

例えば、脳梗塞。これには、細い血管が詰まって起きる「ラクナ梗塞」、太い血管が詰まって起きる「アテローム血栓性脳梗塞」「心原性脳塞栓症」に大別される。

ラクナ梗塞は日本人に多いタイプで、高血圧が主な原因。アテローム血栓性脳梗塞も高血圧、さらに高脂血症、糖尿病がトリガーになり、不整脈のひとつである心房細動は心原性脳塞栓症の原因になることで知られている。

そして、風邪の前触れに悪寒を感じるように、脳梗塞にも前兆がある。代表的なものを挙げておこう。

●ろれつが回らなくなる
●目まいがしてまっすく歩けない、二重にモノが見える
●片方の手足がしびれたり、手の力が抜ける
●人の話が理解できず、文字が書けない


こういった、身体からのサインを感じたら、すぐに病院に行くこと。前兆は数十分で治まることも多く、「大したことないか」と気にとめない人もいるが、頻繁に起きればもちろん、少しでも気になれば調べてもらおう。

一方、脳出血は前振れがなく、突然発症することがほとんどだ。とはいえ、まれに激しい頭痛や手足のしびれ、めまいやふらつき、激しい肩こりなど、前兆が起きることも。これにも注意しよう。

もちろん、予防も大事だ。栄養バランスのとれた食事や、禁煙や適度な飲酒、運動を心がけたい。ストレスも遠因になるので、上手な解消方法を見つけよう。

かろうじて死は避けられても、寝たきりや後遺障害にも陥りやすい脳の病気。健康寿命を延ばすためにも、ふだんから気をつけるようにしたい。

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