"出遅れ広島"浮上の鍵はやはり出遅れた男の手に!

戦前の大方の予想に反して出遅れた広島。その原因の一つが黒田博樹、前田健太に次ぐ"3人目のエース"として期待された大瀬良大地投手(24)のつまづきだ。
現在、大瀬良は2勝6敗。先発で好投するも、打線の援護に恵まれず、リズムを崩してしまった。

また、チームは中継ぎ・抑えの投手陣の調子も悪かった。昨年の抑えのエース・一岡竜司の防御率に至っては、一時7・07という成績に陥った。
「そこで、大瀬良は中継ぎに回されたんです。先発でダメだからというだけでなく、昨年、新人王になった男の精神力が評価され、様々な状況に対応しなければならない中継ぎのエースとして、期待されたんです」(全国紙記者)

配置転換された大瀬良は6月に4ホールド、4HPと、そこそこの成績を残した。だが、6月23日の対阪神戦では、1点リードの8回にマウンドを任されると、ゴメスに3ランを打たれて負け投手に。この試合も含め、配置転換後の4試合で7失点を喫している。

この状況は、大瀬良本人にとっても試練だろう。しかし、中継ぎとして好成績を残せば、リリーフエースとして、さらにチームに貢献できるはずだ。この苦境を乗り切れば、評価されるだけでなく、チームを優勝に導くことも可能なのだ。
前半戦終了時点で、広島は5位だったが、1位とのゲーム差はわずか2ゲーム。投手陣の出来次第で、優勝も夢ではない。

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