金正恩が恐れる 北朝鮮「軍部暴走クーデター」勃発5秒前!の画像
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恐怖によって支配する者は一夜にしてその力を失うことがある。自らの足元が崩れ去る音は彼に聞こえているか!?

「金正恩第一書記が韓国との準戦時状態を宣言」
この衝撃的なニュースを北朝鮮の朝鮮中央通信が伝えたのは、8月21日夕刻のことだった。

「北朝鮮の潜水艦が次々と出航し、平時は擬装されているロケット砲や装甲車などがその姿を露わにしました。韓国側は潜水艦からのミサイルによる韓国沿岸および都市部への先制攻撃を危惧していました」(国際問題評論家の井野誠一氏)

まさに開戦寸前。軍事的緊張がピークに達した両国は、8月22日、南北最高位級会談を行った。
韓国側からは金寛鎮(キムグァンジン)大統領府国家安保室長、洪容杓(ホンヨンピョ)統一部長官が出席。北朝鮮側からは、黄炳誓(ファンビョンソ)朝鮮人民軍総政治局長、金養建(キムヤンゴン)朝鮮労働党書記兼統一戦線部長が出席したが、対話は難航。延長を重ね、8月25日にかろうじて緊張緩和で合意。一時的に和解した。

8月4日、南北軍事境界線に近い非武装地帯の韓国側で、北朝鮮軍が埋めた地雷が爆発。韓国軍の下士官が重傷を負ったことが発端となった今回の一件。北朝鮮側が神経をとがらせたのが、地雷の報復として11年ぶりに再開された韓国側の拡声器放送だった。
「北朝鮮の若い兵士に向けられたもので、北朝鮮軍幹部の処刑などの報道と、韓国中流層がいかに幸福かを紹介しているようです」(民放テレビ局ソウル特派員)

放送の影響を恐れた金第一書記は、韓国へ向け2回にわたりロケット砲や直射砲を発射し、「48時間以内に拡声器放送を中断・撤去しなければ軍事行動を開始する」と威嚇。しかし、韓国は応じず、報復砲撃を行ったことで「準戦時状態」宣言となったのだ。

これは、ひとまず南北の和解という形で終わったわけだが、関西大学の李英和教授はこう解説する。
「本来、地雷敷設で終わるはずだったのに意外な方向に事態が進展し、例えるなら、風呂敷を広げたのはいいものの、たたみ方が分からなくなってしまった。そこで韓国が、その風呂敷をたたんであげたんです」

軍事的衝突は免れたものの、一部関係者の間では「北朝鮮の内部危機は、この和解で、より加速した」という観測が流れている。
「10月10日には、朝鮮労働党創建70周年記念式典が行われる。その日をXデーとして、金正恩を倒す政変が起きる恐れがあるというんです」(北朝鮮事情通)

いったい、北朝鮮国内で何が起きているのか。
クーデターの噂が広がったのは今年の5月。韓国の複数の報道機関が北朝鮮の玄永哲(ヒョンヨンチョル)人民武力部長が銃殺された、と報じた直後だった。玄氏は軍のナンバー2で、金正恩第一書記の側近でもあった。
「死刑になったかどうかは諸説ありますが、厳罰に処され、党員資格剥奪によって一切の権限を失い、一族も平壌から地方に強制移住させられたのは間違いありません」(前出の井野氏)

これは極めて重い処分で「軍内部のクーデター計画が発覚し、玄は反逆罪で処罰された」(外務省筋)と言われたのだ。

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