遺骨をゴミと一緒に放置?「特別擁護老人ホーム」のあり得ない運営実態の画像
遺骨をゴミと一緒に放置?「特別擁護老人ホーム」のあり得ない運営実態の画像

"終の住処"となるべき高齢者施設の在り方が問われている。
大阪市鶴見区の特別養護老人ホーム(特養)で、元入所者の男性(76)が男性ヘルパーから「殺すぞ」と言われ、暴力を振るわれたとして、7月2日、大阪地裁は元入所者の訴えを認め、運営法人に慰謝料60万円の支払いを命じた。

「豊富な補助金が出るぶん、最寄り自治体からの目も厳しく、入所者からすれば安心とも思える特養でさえも、この有り様です。その他多くの高齢者施設でも似たような事例を耳にします」(全国紙社会部記者)
それどころか、東京都東村山市の特養では、無縁仏となった遺骨が粗大ゴミと一緒に放置されているケースさえあるという。

無縁仏は、死亡地の市町村長が火葬および埋葬しなければならないと、法で規定されているはずなのだが……。
「自治体は定期的に無縁仏の合同葬を行いますが、それまで遺骨を特養側で預かり、合同葬を経て納骨となるんです」(特養関係者)
各自治体が所有する無縁墓地に納骨されるわけだが、近年、「縁が切れている」などと親族からの引き取り拒否が多いため、無縁墓地が満杯になり、遺骨を粉砕して合葬したり、契約したお寺に納めるケースもあるそうだ。

では、なぜ遺骨の放置が起こり得るのか?
「担当職員の怠慢です。合同葬に出せず機を逸し、それを別の職員が偶然見つけて幹部に報告したんですが、"いまさら(行政に)報告できるか"と言われ、施設内倉庫に移されたままになっているんだとか」(前同)
この特養では、こんな無縁仏が以前は5体、現在は2体あるという。数が減っているのもおかしな話だ。
「あくまで推測ですが、後の合同葬に出したか、しばらくして引き取り手が現れたか。いくらなんでも、こっそり破棄したということはないと思いますが……」(同)
超高齢化社会が抱える闇は徐々に広がりを見せている。

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