日本人にとってタイは特別な魚。
「めでたい」に通じる縁起のいい魚として、古くから祝いの席に欠かせないものとされてきました。
江戸時代には、そのタイを使った「活鯛献上」という慣習があり、将軍家の祝い事に対して大名たちがタイを贈っていました。
そのタイは生きのいい尾頭付きで、大きさも大名の格によって決まっていました。1万石の大名は目の下1尺(約30センチ)、10万石クラスなら1尺5寸、大藩になると2尺7寸のビッグサイズといった具合です。
しかし、漁は水もの。必要な大きさのタイがいつでも手に入るとは限りません。品薄と将軍の慶事が重なったりしたら、目の玉が飛び出るような値段がつくこともありました。
たとえば七代・家継の就任式のときは極端なタイ不足。どうしても欲しい大名の足元を見た魚問屋が、とんでもない値段で売りつけた記録が残っています。このとき、2尺7寸のタイにつけられた値段、現在の金額でいくらだったといわれている?
(1両7万円で換算)
(1)580万円
(2)1260万円
(3)2340万円
答え :(2)
出題:浜川卓也