浅田真央 2018年五輪フィギュア「史上最年長」金メダルへの道の画像
浅田真央 2018年五輪フィギュア「史上最年長」金メダルへの道の画像

「ただいまです」
10月3日、埼玉で行われたフィギュアスケートの「ジャパンオープン2015」。実に553日ぶりに競技のリンクに戻ってきた元世界女王の浅田真央(25)は、演技直後のインタビューに、安堵の笑顔で、こう切り出した。
「冒頭から彼女の代名詞とも言えるトリプルアクセルを2連続で決めるなど、昨年3月の世界選手権以来というブランクを感じさせない内容で、会場を魅了。自己ベストに肉薄する、好スコアを叩き出しました」(スポーツ紙記者)

彼女は出場女子選手の中で、最高得点を記録。日米欧3チームが、男女2名ずつ4名のフリー演技の合計点で競う今大会で、見事、日本チームを優勝に導いた。そのインタビューで、この日の出来について聞かれると、
「復帰戦としては今までにないくらいの演技ができたけど、もっと上を目指せる気持ちを込めて55点です」

と答えた浅田。"もっと上"すなわち、2018年に開催される韓国・平昌(ピョンチャン)五輪をすでに見据えているような決意が、そこからは伺えたのだ。だが、別の記者は不安を口にする。
「一般的に、フィギュアの競技者年齢は低く、10代後半から20台前半が肉体のピークといわれます。平昌五輪のときに27歳になる真央ちゃんは厳しいのでは」

確かに、過去10大会の金メダリストの平均年齢は、18.6歳。06年のトリノ五輪、当時24歳の荒川静香が最高齢だ。はたして、浅田は史上最年長記録を更新できるのか?
「可能性は十分です。ジャンプは要素ごとの基礎点と出来栄え点から採点されますが、今回、浅田のトリプルアクセルの出来栄え点は14年のソチ五輪の0.43の倍以上となる1.00。それだけ表現力が増している証拠なんです」(専門誌記者)

プレッシャーから解放された休養中、浅田はさまざまな経験をすることで、感受性が豊かになったのだろう。
「逆に、今回は基礎点が低かったが、それは試合勘が戻っていないだけで不安はナシ。むしろ、近年、アスリートの平均寿命は伸びているので、まだまだ"伸びしろ"があるぐらいですよ」(前同)

"銀盤の女王"の復活劇には、日本スケート連盟も胸をなでおろしているという。
今回の超満員の会場からも分かる通り、興行的な意味でも大きいが、それだけではない。
「"ポスト浅田世代"の若手が伸び悩んでいて、日本選手が表彰台に上るチャンスも少なくなっていましたからね。連盟も、浅田に若手の見本となるよう、責任感を持って牽引してくれることを、これまで以上に期待しています」(連盟に近い関係者)

次戦は、11月に開催されるグランプリシリーズの中国杯。今回演じたフリーのみならず、いよいよ、ショートプログラムも披露される。
「これからさらにレベルアップした演技を皆さんにお見せできると思う」

復帰戦となったジャパンオープンで"完全復活"を果たした浅田が口にした決意。フィギュア史上最年長の金メダルへ向け、視界は良好だ!

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