森高千里、倉科カナとエスパー伊東の共通点とは?の画像
森高千里、倉科カナとエスパー伊東の共通点とは?の画像

芸能人の出身地として有名な福岡県、県民ひとりあたりの芸能人排出比率が突出している広島県。この2県は比較的ネットなどで話題にあがりがちだが、ダークホースともいえる県をご存知だろうか。それは、火の国・熊本県である。統計の仕方によって上下はあるが、実は芸能人の出身地で常に第三位〜五位をキープしているのだ。

ざっと出身者をあげると、男性タレントならくりぃむしちゅー、井手らっきょ、井上聡(次長課長)、内村光良、エスパー伊東、コロッケ、波田陽区、ヒロシなどがあがる。実に個性的で、カブるキャラがなかなか見つからないのが特徴だ。

女性なら石川さゆり、水前寺清子、森高千里、宮崎美子、倉科カナ、スザンヌ、橋本愛、福田沙紀、最後にあまちゃんで一躍その名を広めた橋本愛と、こちらは美女ぞろいの錚々たるラインナップといえる。

森高千里、倉科カナ、スザンヌなどの顔を並べてみると熊本出身の女性の顔立ちは、どこか本州離れした、個性的で特徴ある美人であることが分かる。

九州地方担当の芸能スカウトマン曰く、

「熊本に着いて女性を見ると、『骨格から美人』という女性が多く、惹きこまれる。福岡にはいないタイプの美人が多い」

という。

古来から、熊本は目鼻立ちのはっきりとした女性が多い。江戸期、浮世絵のように、ぺったりとして面長の顔立ちを持つ大陸系美人がもてはやされた時期には、顔のパーツのはっきりした熊本の女性は「おてもやん」のように揶揄され、見向きもされなかったという。それが明治維新後、西洋的美意識が日本の美意識を変えていくと、熊本は超絶美人の生息地として有名になっていく。

熊本の美人で昔から有名なのは、夏目漱石の小説「草枕」の主人公の人妻、那美だ。この那美には実際のモデルがおり、熊本の有力議員、前田案山子(カガシ)の次女、ツナがそうである。熊本県玉名市の小天温泉を舞台に繰り広げられる物語の中で、夏目漱石をしてこの那美は「今まで見た女のうちでもっともうつくしい所作をする女」といわしめている。「ミレーのかいた、オフェリヤの面影」があるという顔立ちは典型的な西洋顔で、これが「熊本美人」という言葉の発祥となったという。

一説には、熊本や鹿児島南部などの南九州は、北海道、沖縄に次いで、縄文系の濃い顔立ちの色濃く残る地域だとか。純粋な西洋系でもなければ、面長の大陸系でもない、日本のなかでもエキゾチックで原初の魅力が宿る熊本美人を、目利きの揃う芸能界がほおっておくわけがない、というわけだ。

地域的にも南方の底抜けな明るさ、祭り好きなショーマンシップが息づく熊本。スカウトマンが福岡を回ったあと必ず熊本に立ち寄るといわれるのも、無理はない。

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