データ予想 須田鷹雄
ポイントは〝男勝りな牝馬〞前走・府中牝馬S組は信頼薄
エリザベス女王杯では牝馬の定番ルート以外の臨戦過程の馬、特に牡馬相手に好走してきた馬を選ぶのが良いというのが私の持論だ。
3歳馬は秋華賞から来るのが通常だが、基本的に秋華賞上位馬がここでも好走するので、実力以上に配当がつくということはない。今年はミッキークイーンがJCに回ってしまったので、★クイーンズリングをヒモに入れておけばよい。
一方、古馬についてはどうか。古馬のメインルートは府中牝馬Sだが、同レースから来た馬は過去10年で〔12558〕。単勝回収率は34%、複勝回収率は35%と極端に低い。
これはチャンスのないような馬でも出られるというだけで出てきてしまうことが原因だが、仮に府中牝馬S5着以内馬に限定しても、〔12324〕で単勝回収率は76%、複勝回収率は52%とパッとしない。
一方で、京都大賞典、天皇賞・秋、オールカマーといった、牡馬相手のGⅠやGⅡから来た馬は好成績。そのようなレースを選んでいる時点で地力がある馬なわけだが、それがレース結果にも反映されている。
今年、牡馬相手に戦ってきた馬といえば、前走オールカマーから来る◎ヌーヴォレコルトと、京都大賞典から来る○ラキシスだろう。この2頭は甲乙つけがたいが、安定味ということでヌーヴォレコルトを◎に。これまで0秒5以上負けたのは、トリッキーな展開になったヴィクトリアマイルだけ。わずかな着差とはいえ、宝塚記念で○にも先着しており、さらに、こちらのほうが1歳若いことを考えると、ここへ来ての上昇も期待できる。
もちろん○もこのレースで2連対しているだけに侮れない存在。さらに、まとめて◎、○を負かすとしたら、▲ルージュバックだろう。
春は期待が先行しすぎた感もあったが、きさらぎ賞で牡馬を負かしている点は評価できる。◎、○も含めて、予想のポイントは「牡馬相手の実績」である。よって、△に日経新春杯2着のフーラブライドや、オールカマーで掲示板に載ったマリアライト。特に昨年好走のフーラブライドは押さえておきたい。
■須田鷹雄 プロフィール
1970年東京都生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。大学在学中に競馬ライターデビュー。競馬以外のギャンブルも含めた「旅打ち」をライフワークとし、国内の全公営競技場を踏破した経験を持つ。

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