菜々緒に吉田羊、低視聴率ながら渋い助演が光る今期のおすすめドラマの画像
菜々緒に吉田羊、低視聴率ながら渋い助演が光る今期のおすすめドラマの画像

『下町ロケット』(TBSテレビ系)や『相棒 season14』(テレビ朝日系)が高視聴率を記録したとして話題を集める今期ドラマ。しかし視聴率はそれほど高くなくても、助演の“ハマり役”ともいえる演技で、地味ながら評価されているドラマもある。
『コウノドリ』(TBSテレビ系)・吉田羊(41)……月9ドラマ『HERO』(フジテレビ系)での演技により、「東京ドラマアワード2015」で助演女優賞を受賞した吉田が、医療ドラマ『コウノドリ』での助産婦・小松留美子役の演技で話題を集めている。なんでも彼女は原作コミックのファンらしく、小松の髪型に似せることにも相当こだわっていて、いままでのイメージを覆す「前髪パッツン」で登場。そしてなにより話題になっているのが、リアルすぎる助産婦ぶりだ。出産経験のある主婦を中心に「こういう助産婦さん、いる!」との声が相次いでいるのだ。11月6日放送の同ドラマ第4話の視聴率は9.4%だが、視聴率以上の評価を受けているという。
『サイレーン 刑事×彼女×完全悪女』(フジテレビ系)・菜々緒(27)……機動捜査隊でバディを組むカップルの警察的日常と、謎の女を描いた本作で、主演の松坂桃李(27)や、恋人役の木村文乃(28)以上に話題となっているのが、橘カラ役を演じる菜々緒だ。彼女の役は“完全悪女”の殺人鬼。どこか冷たさを感じさせる美しいルックスゆえだろうか、これまでにも『ラスト・シンデレラ』『ファースト・クラス』(ともにフジテレビ系)など、さまざまなドラマで悪女を演じてきた。そんななかでも同ドラマでみせる演技には、今まで以上に「怖すぎる」「悪女がハマりすぎ」という声が殺到している。とはいえ、彼女が美しい黒髪ショートヘア姿を披露した11月10日放送の第4話の視聴率は8.1%。今後の巻き返しに期待したいところだ。
『掟上今日子の備忘録』(日本テレビ系)・岡田将生(26)……寝ると記憶がリセットされる「忘却探偵」の掟上今日子が、依頼人からの事件を1日で解決する推理ドラマでは、主人公の新垣結衣(27)と共演している岡田将生を評価する声も多い。イケメンなのに運が悪くて超ヘタレという役柄は、本人も「ついていない役はぴったり」と胸を張るほどのハマリ役。これまで主演を務めた『ストレイヤーズ・クロニクル』(ワーナー・ブラザーズ配給)など30本近くの映画に出演している彼だが、もしかすると同ドラマが代表作の一つとなるかもしれない。視聴率のほうは11月7日放送の第5話で8.8%と初めて1ケタ台となったものの、1話から4話まではすべて10%を越えている。
『監獄学園―プリズンスクール―』(TBSテレビ系)・柄本時生(26)……女子風呂を覗いた罪で懲罰棟に投獄された男子高校生5人を描く、コメディ作品で主要メンバーのひとり、ガクトを演じる柄本時生の怪演も話題になっている。柄本明を父に持ち、自身も映画『深夜食堂』(東映)など数多くの映画やドラマに出演、“演技派”との呼び声も高い彼は、ちょっと不気味で個性的な若者を演じさせると右に出る者がいないほど。とくに同ドラマのガクト=諸葛岳人役は原作マンガの再現率が異常なほど高いと評判だ。視聴率的には芳しくない本作ながら、一部からは高い評価を受けており、今後が注目だ。

一般的に映画やドラマの主役にもっとも大事なのは華やかさで、演技力は助演を務める俳優にこそ求められると言われる。その意味では、職人的な助演の演技に注目して視聴するのもドラマの楽しみ方の一つといえるかもしれない。

本日の新着記事を読む