メジャーが狙う意外な選手とは?「500億円の侍ジャパン戦士」完全リスト
 野球世界一の座を巡り奮闘した我らが日本代表。スタンドで密かに陣取っていたメジャースカウトの真の評価は!?

「プレミア12」と聞いて、最初は「なんだ、それ?」と思った人も多かったに違いない。だが、野球世界一を決定する同大会は、日本野球の実力を再確認させてくれた。テレビ中継は毎回、高視聴率を叩き出し、野球というコンテンツの底力を知らしめたのだ。圧倒的な強さを見せた侍ジャパンに注目していたのは、日本の野球ファンだけではない。実は、メジャーリーグのスカウトたちからも熱い視線を集めていた。

 野茂英雄に始まり、ダルビッシュ有、田中将大という投手陣、また、イチローや松井秀喜など、これまで数多くの日本人選手が海を渡り、大きな足跡を残してきた。そして現在の侍ジャパンには、彼らに続く未来のメジャーリーガーたりうる逸材が、ズラリと顔を並べているのだ。

 2人のスカウトを「プレミア12」に密着させていたというドジャースのザイディGMが、「うちが注目しているのは日本の投手。クォリティの高い投手が揃っているから」と明言するように、特に、メジャースカウトの熱視線を集めていたのが、侍ジャパンの投手陣。中でも大会終了後、ポスティングで即、メジャーと契約するといわれているのが、マエケンこと前田健太(広島)だ。

 すでにワッサーマン・メディア・グループのアダム・カッツ氏と代理人契約を結んでいることから、今オフのメジャー行きは既定路線と捉えられている。実は昨年、渡米するつもりだったマエケンだが、広島がポスティングを認めず、「エースらしい働きをすれば」という条件つきで、1年延ばしたという経緯がある。広島はBクラスだったが、最多勝のタイトルを獲り、沢村賞を受賞。今年は広島もメジャー行きを認めるに違いない、といわれているのだ。

「ダイヤモンドバックス、ドジャース、ヤンキースなどがマエケンを狙っていると伝えられています。契約金は田中将大の7年190億円(現在のレート=以下同)には届かないものの、ダルビッシュの6年73億円と同等か、それ以上の評価を得る可能性があります」(スポーツ紙デスク)

 このマエケン以上にメジャーが高く評価しているのが大谷翔平(日本ハム)。大リーグ評論家の福島良一氏によれば、「若さ、素質、実力、将来性、どれを取っても群を抜いています。田中将大以上の評価を得るのは当然だと思います」と太鼓判を押される大谷。

 通常なら2019年まではメジャー挑戦はできないのだが、「彼の場合は日ハム入団時に、球団と“最短で5シーズンを終えたらポスティングを行う”という密約があるといわれているんです」(専門誌記者)というから、早ければ再来年にも、彼の160キロ豪速球がメジャーの舞台で見られるかもしれない。専門誌記者は続ける。「プレミア12でも投げていた彼の高速フォークは、メジャーの強打者でも絶対に打てない。そもそも、メジャーではフォークを投げるピッチャーが稀なのに、大谷の場合は、147キロで落ちてくる。成功するのは間違いないでしょう」

 一方、大谷のライバルと目される藤浪晋太郎(阪神)は、右肩炎症のため今回の侍ジャパンを辞退したものの、相変わらずメジャースカウトからの評価は高い。「藤浪には高校時代からメジャーが注目していますし、当時は大谷よりも評価が高かったくらい。今でも、その評価は落ちてはいません。198センチとメジャーが好む長身選手であり、速球も変化球も素晴らしいものを持っている。今年の奪三振王でもあるうえ、年齢も若い。マエケン以上に評価されているはずです」(福島氏) 阪神がポスティングを認めていないため、現状ではFA権を獲得するまでは、メジャー移籍の可能性は低いが、藤浪がその年齢まで待っていられるかどうか。

「プレミア12」組で、ここにきて、メジャーからの評価を一気に上昇させているのが則本昂大(楽天)。「則本の鋭角に落ちるフォークの威力はプレミア12でも証明済み。ストレートは力があり、体力、精神力ともにタフなところが魅力です」(スポーツ紙デスク)

 ただ、欠点がないわけではない。178センチという身長だ。前出の福島氏が言う。「基本的に、メジャーは背の低い投手を好みません。ただ、則本に関しては、それを補ってあまりある魅力があります。プレミア12では、157キロを出してましたからね。メジャーの評価は高いです」

 もう一人「面白い存在」とメジャーから注目されているのが、武田翔太(ソフトバンク)だ。「武田のカーブは落差があって、一度浮き上がってから落ちる独特の球筋。現在のメジャーはスライダーとカットボールが全盛ですから、武田のようにカーブを武器とする投手には希少価値がある。そこがメジャーの狙い目でしょうね」(前出のスポーツ紙デスク)

「プレミア12」では本調子とは言えなかったものの、松井裕樹(楽天)は相変わらずメジャーの獲得リスト上位に入っているという。「事実上、プロに入ってからマスターしたチェンジアップをウィニングショットに使えるようにした能力は、ただ者ではありませんよ」(球界関係者)

 また、「プレミア12」での投球で「フォークのコントロールが素晴らしい」と評価を上げているのが増井浩俊(日本ハム)だという。「1イニング限定のセットアッパーなら面白いんじゃないかと、メジャーのスカウトが言い始めているそうです」(前同)

 阪神の藤浪同様、球団がポスティングを認めていないこともあってメジャー移籍の実現性は低いものの、メジャーから高く評価されているのが巨人の菅野智之。「彼は岩隈やマエケンと同じく、多彩な変化球をコントロールよく操ってゲームを作ることができる。この能力がメジャーから評価されるゆえんです」(スポーツ紙デスク)

 過去の実績もあって、メジャーから評価の高い投手陣に比べて、今ひとつ評価が低いのが野手陣だ。その理由について、前出の福島氏は次のように分析する。「過去の実績を見ても分かりますが、日本人のパワーヒッターは向こうでは通用しません。成功したのは唯一、松井秀喜ぐらい。イチローや青木宣親のように守備がよくて、単打を量産するタイプなら需要はありますが、日本人スラッガーは難しいでしょうね」

 特に、内野手の場合は、パワーのあるライバルがゴロゴロいるので、その中に割って入るのは難しい。外野手なら可能性がなくはない、というのが福島氏の見解だ。そういう意味で今、メジャーが最も高く評価しているのが、西武の秋山翔吾だという。「メジャーではイチローや青木に続くのは、秋山だといわれています。現役の日本の野手で、最もメジャーに近いのは彼でしょう」(福島氏)

 今大会には藤浪と同じくケガのため辞退したが、ソフトバンクの柳田悠岐も、秋山に次いで高い評価を得ている。「彼も外野手で、今年3割、30本、30盗塁のトリプルスリーを達成するなど、オールラウンドのプレーヤーとして、メジャーのスカウトから熱い注目を集めています」(スポーツ紙デスク)

 もう一人、今季、トリプルスリーを獲得した山田哲人(ヤクルト)はどうか。「松坂大輔などの代理人を務めたスコット・ボラスが、ファイブツールを兼ね備えた選手だと、山田を高く評価しています」(福島氏)「ファイブツール」とは、(1)アベレージ、(2)パワー、(3)スピード、(4)守備範囲の広さ、(5)肩の強さのこと。山田は、これをコンプリートしているということだ。「ただ、パワーヒッターとしては、メジャーでは通用しないかもしれませんし、内野手であることもマイナスポイントではあります。しかし、彼は23歳と若い。将来性を加味すれば、秋山、柳田と同等の評価をされても不思議ではないでしょう。何より、スコット・ボラスに評価されているのは大きい」(福島氏)

 FA宣言をしてメジャー挑戦を表明したソフトバンクの松田宣浩はどうだろう。「獲ってくれる球団はあるかもしれませんが、レギュラーの保証は難しいというのが偽らざる現状です。このままソフトバンクに残ったほうが、金銭的には得なはず」(スポーツ紙デスク)

 松田の場合、ネックとなるのは、やはりその年齢。32歳でのメジャー挑戦には大きなリスクが伴う。年俸も、レギュラーの保証もないというような立場に、松田が耐えられるのかどうか。

 もう一人、「プレミア12」で大当たり、侍ジャパン快進撃の原動力となった「あの男」のメジャーからの評価は、どんなものだろう。一部の報道では、「大谷と合わせて、300億円でヤンキースが獲得する」という話も出てきたが……。前出の福島氏が言う。「報道には私は懐疑的です。中田翔(日本ハム)はメジャーでは、それほど高く評価されてはいません。彼は、かつての清原と同じで、日本人打者としては打力があるかもしれませんが、あの程度ならメジャー球団は興味を示さないと思います。メジャーが日本人野手に求めるのはスピードと守り。内野手というハンディもあるし、なかなか難しいのではないでしょうか」

 それでも、中田自身のメジャー志向は強いようだ。「今回のプレミア12での八面六臂の活躍で、これまでの中田の低評価を転換させた球団がある可能性も否定できません。今大会で急激に成績がよくなってきたのを見れば分かるように、まだまだ、彼には伸びしろがある。大谷とともに、メジャー行きの可能性はゼロではないかもしれません」(スポーツ紙デスク)

 これだけの選手たちが日本球界から離れるのも困るが、メジャーで戦うサムライ戦士たちの勇姿、やっぱり見てみたい!?

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