薩摩(鹿児島)の英雄、島津義弘(84)の健康法も興味深い。これは認知症の予防に効果があると期待されるものだが、その方法が独創的なのだ。「義弘は、その武勇から“鬼島津”と畏怖されました。関ヶ原では西軍で参戦し、負けが決まるや東軍主力の陣地を堂々横断して突破、無事本国に戻った猛者です。そんな義弘も、晩年は物忘れがひどくなり、認知症に悩まされたといいます。そこで、<治療に用いられたのが“ホラ貝”>なんです」(小川氏)

 家臣は重要な判断を当主である義弘に仰ぐ際、恍惚とした彼を前にホラ貝を吹いたという。ホラ貝は戦場で鳴り響くもの。その音が鳴り響くや義弘は正気に戻り、的確な指示を出してみせたというから凄い。「認知症の治療法のひとつである“回想法”に、音を組み合わせた効果的な治療法と言えます」(平地氏)

 では最後に、戦国の世に暗躍した忍者の健康術を。忍者の間では<黒いものは体に良い>という教えがあり、携帯食には<黒ゴマにハチミツを練り込んだもの>が用いられていた。「黒いものは、漢方の世界では“腎”を強くするといわれています。腎は生命力を司るため、極めて重要なんです」(前同)ぜひ、お試しあれ。

本日の新着記事を読む

  1. 1
  2. 2
  3. 3