寒い季節こそキケン!? こわ~い「冬の食中毒」にご用心!!の画像
寒い季節こそキケン!? こわ~い「冬の食中毒」にご用心!!の画像

 年末年始、忘年会やら新年会で宴会が増えるシーズンです。そんな季節にぜひ気をつけていただきたいのが、食中毒。食中毒は夏のものでしょ? なんて思っていたら大間違い。実は10月~2月頃にかけての寒い季節は食中毒が増える、こわ~いシーズンだったんです!! 食中毒の主な原因となるのは、腸炎ビブリオ、黄色ブドウ球菌、サルモネラ菌といった細菌類でした。しかし、こうした菌類を防ぐ方法が広く知れわたったことで、近年、これらを原因とする食中毒は激減しています。その代わりに増えているのが「O-157」「カンピロバクター」「ノロウイルス(SRSV)」といった、病原性の菌類やウイルスです。

 O-157は大腸菌の一種で、牛肉が感染源ということが多く、加熱が不完全な食肉から感染することが多い菌です。このO-157は寒さに強いのが特徴で、冷凍庫の中でも生きられるほど頑強なのです。冬だから多少生でも大丈夫(傷んでない)でしょ? と、生焼けのステーキやレバーのタタキなど、加熱の不十分な肉類を食べるのは控えましょう。

 カンピロバクターは、鶏、牛、豚など健康的な家畜の腸内に住んでいる細菌で、とくに鶏に多く棲んでいるといわれています(国内で流通している鶏肉の50%以上がカンピロバクターに汚染されているというコワ~イ調査もあるんです!)。これもO-157と同様低温に強く、とくに低温湿潤な環境で長時間生きることがわかっています。鶏のささみやレバー、砂ずりなどを不完全な加熱で食したり、生食したりするのは絶対にやめましょう。

 ノロウイルスはその名の通りウイルスの一種で、ノロウイルスが付着した牡蠣やハマグリ、ムール貝など「二枚貝」を食べることで感染したり、ウイルスが付着した手袋や衣服を身に着けた人が食品に触れることで感染し、二次感染を引き起こすやっかいな存在です。こちらも生食は出来るだけ避け「85度以上・90秒以上」の加熱を心がけるようにしましょう。

 いずれの場合も加熱すること、よく洗うこと、が感染を防ぐもっとも簡単な防御策。肉類を調理したまな板や包丁をよく洗わないままサラダ用の野菜を切って食べると、食中毒を引き起こすこともあります。できれば肉類・魚介類を調理する前に、サラダ用の野菜類を切っておけば安心です。また外出した際、手や服に知らず知らずのうちに菌やウイルスが付着していることも考えられます。外出から帰って料理をするときには必ず服を着替え、手をよく洗ってから作るようにすることも大切です。

 食中毒は、下痢、腹痛、発熱が続き、とにかく苦しく辛いものです。そうした思いをしない&させないためにも、「しっかり加熱!!」「しっかり洗浄!!」このふたつを、お忘れなく!

わぐりめぐみ
東京生まれ。作家・編集ライター・シナリオライター。るるぶ等旅行雑誌から職歴をスタート。ティーン、ストリート、サブカル、ライフスタイル誌等で幅広く活躍。著書に『そして、ありがとう… 犬と私の12の涙』(日本文芸社)、『B型妻VSA型夫 毎日がグチLove』(笠倉出版社)、共著に『ミニチュアダックスフントの洋服屋さん』(実業乃日本社)等がある。

本日の新着記事を読む