ネットオークションも大規模な転売メインになれば、もはや完全なる商売。仕事をしながらとなると、なかなか本業と両立させるのは難しくなるだろう。だが一方で、本業に影響なく可能な副業も世の中には多い。また、ネットビジネス事情に詳しいジャーナリストの大野信次郎氏も、こう解説する。「これまで、多くの企業の中では、副業は“ご法度”とされていましたが、不景気の影響もあり、副業OKを宣言する大手企業が出てきたり、暗黙の了解として容認されている企業も少なくないようです」

 となれば、休みの日に、「本業の他に副業にも挑戦」してみることを検討してみるのもいいだろう。これが、第3のステップだ。「“副業”と一口で言っても、体力勝負のものから、ネットを駆使した在宅ワーク、本業のスキルを活かした職人系まで多種多様。自分に合ったものを選びましょう」(前同)

 では、本誌厳選、未経験でも今すぐできる副業を、いくつか紹介しよう。 まずは、「せどり」から。この言葉は「掘り出し物を転売して利ざやを稼ぐ」行為を指す言葉で、本来は古本用語。古く希少な古本を古本屋で安く購入し、ネットオークションなどで高く売るだけだ。本の知識というよりも、ニーズが高い本を見極める眼が必要となる。「仕入れ、商品の出品、発送など時間も手間もかかるため、時間に比較的余裕のある人向けだが、土・日をフル稼働させれば月収10万円も可能です」(同)

 イラストが得意な人は、独自のキャラクターで、LINEのオリジナルスタンプを販売してみてはどうだろう?「販売額は1スタンプあたり、50LINEコイン(100円相当)で、売り上げの50%がクリエイターに分配される仕組みです。昨今、メディアでも紹介される機会が増えており、ランキング上位のスタンプになると1か月でン百万円もの売り上げを上げています」(前出の情報誌記者) もちろん上位になるのは簡単ではないが、デザインをした人の半数以上がデザイン未経験。しかも、半分以上のスタンプが、1万円以上を売り上げているという。

 絵よりも文章が得意だという人は「ライター」に挑戦してみよう。「本格的なライターとは違い、僕もやっているブログライターがオススメ。気軽なタッチで文章を書いて、1記事300文字で60円。60円の記事を毎日10個で、1日600円。50日で3万円になります」(前出のサブカル系ライター)

 少し変わったところでは、「冠婚葬祭の代理出席」がある。結婚式やお葬式の人数合わせのために、知人のフリをして出席をする“仕事”だ。「結婚式の場合、周囲にバレないように、事前に新郎新婦のデータを頭に叩き込む必要があるとはいえ、3時間の拘束で1回1万円前後が相場。もちろん、ご祝儀は不要ですし、料理や引き出物もゲットできて、金額以上にお得感が味わえます」(前出の大野氏)

 ミステリーショッパーとも呼ばれる「覆面調査員」も刺激的だ。お客を装って飲食店や美容院、スーパーなど店舗をチェック。報酬をもらいながら、おいしいご飯を食べられたり、質の高いサービスを受けることができるのが、この仕事の醍醐味だろう。「ただ、提出が義務付けられてるレポートの作成に、それなりの時間がかかってしまうのがネックでしょう」(大野氏)

 ちなみに、副業を本格的に始める場合は、「確定申告」を忘れてはいけない。たとえば、会社員は、会社の給料以外の年間所得が20万円を超えたら、確定申告の義務がある。うっかり忘れて脱税なんてことになったら、後々、相当な額の罰金を払うハメに……。くれぐれもご注意を。

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