「ノアvs鈴木軍」第二章にますます目が離せない! 白川未奈コラムの画像
丸藤選手のニューデザインTシャツをバッチリ着用。NOAHの運命の日、全身全霊で応援します。

 あなたのハートにパワーボム! アマゾネス白川こと、白川未奈です。2016年もプロレス尽くしでいきたい私ですが、昨年末に行われた興行があまりにも衝撃的で、未だに心がモヤモヤしっぱなしです。その興行とは、そう! 12月23日に行われた、NOAH旗揚げ15周年記念大会『Destiny 2015』in 大田区体育館!

 2015年の一年間、ひたすら死闘を繰り広げてきた『鈴木軍 vs NOAH勢』。この日の試合はすべて、これまでのゴタゴタを決算する大事な試合です。言うなればプロレスリング・NOAHの運命の日! 果たしてNOAHは解散してしまうのか!? この日は私も舞台『GO、JET! GO!GO!』のラストマッチを終え、またもやダッシュして、大田区体育館へ駆けつけました!

 私が会場についたときは、ちょうど飯塚高史選手の入場で……まさかまさかの、飯塚選手から逃げながら席に着くというスタート! なので着席時には、汗だく……! 飯塚選手、ひとつ技をかけるたびにすぐ凶器に手を伸ばしちゃう。でも、本当にうま~く凶器を出してくるんですよね! 杉浦貴選手の白タイツ姿を私は初めて見たので、ビッグマッチだからすごい気合いが入ってるんだな~! 飯塚選手と最後どんな形で決着つけるんだろぉ!? と、ワクワクして見ていたら、 高角度の「オリンピック予選スラム」を決めて、杉浦選手の勝ち!

 なのですが……。意外とあっさり決着ついちゃって、ちょっと私の心がザワついたんですよ。あれ、こんなものなのかなぁ。今日という日にあっさりし過ぎてないかなぁ? って……。これまで散々鈴木軍にNOAHを侮辱されまくって、ツイッターでも飯塚選手にキレまくっていた杉浦選手。勝利を決めたのにまったく表情は変わらないし。しかしこの変な感覚は、この大会の最後でやっと腑に落ちるのです……!

 モヤモヤモードが消えぬまま、お次の試合は『シェルトン・X・ベンジャミン(鈴木軍)vs中嶋勝彦』。この日もベンジャミン選手、必殺『鉄柵ブラブラ』(私がこう呼んでいるだけです!)を中嶋選手に! 場外で中嶋選手の両足を持って、左右の鉄柵にガンガン振り子のようにしてて、叩きつけるのですが、外国人レスラーのなかでもズバ抜けて身体能力の高いベンジャミン選手なので、そりゃもう痛そうで痛そうで!

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助走も手も使わず、リングからトップロープにぴょ~んと飛び乗るベンジャミン選手。おそるべし身体能力を活かした攻撃がどれも本気で容赦なくて痛そうなんです。

 ですが、そんな相手に得意の蹴りでダメージを与え、見事勝利した中嶋選手。NOAH入団も決まり、ますます今後の活躍に期待です!

 さて、ここから怒濤のタイトルマッチ4連発! まずは、GHCジュニアタッグ選手権試合。『王者組 小峠篤司&原田大輔 vs チャレンジャー組 TAKAみちのく&エル・デスペラード』です。TAKA選手のジャストフェイスロック地獄にあう小峠選手! TAKA選手が締め上げる度に、「決まっちゃう!? やめてーー! まさかー!? まだー!」と心が荒ぶりまくり! ですが、最後はデスペラード選手を捕まえ、原田選手の片山ジャーマンスープレックスからの、小峠選手のキルスイッチで、見事ベルト防衛!

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TAKAみちのくのねちっこいグラウンド攻撃になんとか耐えて勝利を掴んだ原田&小峠組。NOAH勢の最先いいスタートに、ホッと肩を撫で下ろしました……!

 お次は、GHCジュニアのタイトルマッチ!『王者 タイチ vs チャレンジャー 石森太二』この一年ずっと見てきましたが、タイチ選手の独特な空気づくりって本当にすごいと思います! 会場に連れてきた謎の美女(=あべみほちゃん。一緒にお仕事した事もあり、いつもニコニコちゃんだったのですが、この日は完全に悪い女になっていたので、痺れた!)と入場してきたタイチ選手。この日も「タ・イ・チ・は・か・え・れッ!」と会場から大ブーイングを浴びまくりです! しかし、会場には鈴木軍ファンも沢山。己をつらぬく事って大切だなぁと。己を貫ぬき通せば、そのしっかりした信念に共感して、応援してくれる人が増えるのかなぁ~~~~? と、またひとつプロレスから教訓を得ました……! プロレスを見ていると、自分の事と重ねて、思考がとんでもない方向にいったりしません……?!という話は置いといて!

 チャレンジャーの石森選手、いつもに増してバキバキな体! その分厚い体をより一層輝かせてくれる、ニューコスチューム! 今までのフルレングスタイプのパンツより、この日履いていた膝上ショートパンツの方が私は好きです! 石森選手、入場時から目がギラギラしていて、このタイトルマッチへの並々ならぬ思いを感じました! タイチ選手の華麗な蹴りが決まる度に、ソワソワ。そして、「ブラックメフィスト」「外道クラッチ」と、タイチ選手がフィニッシャーを出す度に、手に汗握りまくり! 会場も震えます。 しかし! 石森選手、得意の跳躍力や空中殺法で、ラストは綺麗に「450°スプラッシュ」を決め、勝利!

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石森選手がベルトを巻いた瞬間、会場が幸せムードでいっぱいになりました!

 しかし石森選手によって作られた幸せムードは、一瞬にして去ってしまうのです……。GHCタッグタイトルマッチ『王者 デイビーボーイ・スミスJr. &ランス・アーチャー組 (K.E.S)vs クリス・ヒーロー&コルト“Boom Boom”ガバナ組(BIG in USA)』です。

 外国人同士のパワーファイト対決は、異国に観戦に来たみたいで、すごくウキウキ。さらに、ガバナ選手の陽気さが心を明るくしてくれます。体が大きいと、シンプルな技でも説得力があって、見ているこっちも気持ち良い! そして、体が大きいわりに軽快にリズムよく動く、BIG in USA!「キラーボム」も3回返し、挑戦者組の勝利が見えたなぁ~、って思っていたのですが、やはりそこはK.E.S。流れを一気に変える力をもってました。

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フィニッシュは、スミス&アーチャーによるフィニッシャー。「タブルインパクト式キラーボム」でK.E.Sの勝利!

 待てよー待てよー。鈴木軍も、めちゃくちゃ調子いいじゃないか。鈴木軍もこの日の為に、命かけてる。これはメインマッチもわからない。

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メインマッチの特別立会人は小橋建太さん。小橋さんの入場は、ここまでの選手の入場よりも、カメラを構えているお客さんが多かったように思います。

 いよいよ決着がつく、GHCヘビーのタイトルマッチ『王者・鈴木みのる vs 挑戦者・丸藤正道』が小橋建太さんの立ち会いのもと始まります。丸藤選手、そして鈴木選手、どちらも相手の目から視線を離さない。殺気が入場時からものすごく、会場もシーーーーン。みんな、息を呑んで見守っていました。しかし、丸藤選手が掟破りの「ゴッチ式パイルドライバー」を繰り出し、大田区体育館の天井がビリビリと震えるほど「ヴォォーーーーーー」と叫び声があがりました!

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痛くて見てられない感じにグサリとリングに刺さっていましたが、みのる選手はなんとか立ち上がる!

 2015年1月の、突然の鈴木軍の襲来から、屈辱まみれの全面戦争に引きずり込まれたNOAH。そのエース選手として、鈴木みのる選手とこれまで何度も死闘を繰り広げてきた丸藤正道選手。NOAHの顔である「GHCヘビー」のベルトを鈴木選手に奪われ、高山善廣選手、マイバッハ谷口選手、杉浦貴選手と、ベルト奪還に向けて次々とNOAH勢が挑戦するも、ゾクゾクと敗北。11月の後楽園ホールでの大会で「こんなクソみたいなところは飛んでなくなっちまえばいいんだ」とまで暴言を吐いた鈴木選手に対して、なんとしても勝ってもらいたいと会場のファンはみんな願っていたハズ。

 試合終盤。丸藤選手の右腕を集中して攻める鈴木選手にピンチが連続して訪れたのですが、「ゴッチ式パイルドライバー」をかわした隙をつき、丸藤選手が「虎王」を2連発したところで形勢は逆転! さらに「不知火・改」と大技を決め、ペースは一気に丸藤選手に。つづけて「虎王」連発で鈴木選手の動きをとめ、最後は「変形タイガーフロウジョン」で圧巻のピンフォール勝利でした!

「おめでとぉお~~~~~~~~!」と、私も周りのファンのみなさんとハイタッチして、会場中が幸せムードに包まれたんですが、……まさか! まさかの! 『杉浦選手の鈴木軍入り』という事態に! 口あんぐり。しばし思考回路停止……。そして……、私の中の点と点が繋がります。第一試合の『飯塚 vs 杉浦』での、あの杉浦選手のあっさりした勝利を。杉浦選手、鈴木軍に入るのを心に決めていたんだ。大一番の時は、白パンツスタイルの杉浦選手、これから黒く染まりますという意味も込めての白パンツだったのかと!

 スッキリしたけど、スッキリしない……!『NOAH波乱の幕開け~シーズン2~』って感じでしたが……、ハッピーエンドだけじゃないのがプロレス! 人生だって、良い事ばかりじゃなぁぁあい! 実際、鈴木軍に入った杉浦選手が、どんなファイトをみせてくれるか楽しみではあるし。 1月9日、後楽園ホールのメインイベントに早速『丸藤&マイバッハ谷口vs杉浦&鈴木』なんて波乱含みなカードが組まれているし、まだまだ目が離せません!

「2016年も、人生の教科書はプロレス」でいきます。プロレス、愛してま~~す!!

■白川未奈プロフィール■

白川未奈twitter @minazaurusu
https://twitter.com/minazaurusu

白川未奈オフィシャルブログ「みなさん家」
http://ameblo.jp/mina-shirakawa

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