今週から中京競馬が始まり、3場での開催。それぞれで重賞が組まれている。まず1月17日、京都の日経新春杯はアドマイヤフライトを狙ってみたい。一昨年が2着、昨年も3着と好走。好相性の舞台で、“今年こそ”の意気込みが中間調教にも表れている。初時計が昨年の12月11日。坂路55秒3と楽に動き、リフレッシュ効果を感じさせたが、16日にCWコースで5F67秒6-3F37秒8。有馬記念出走のアドマイヤデウスを煽るほどのさえた動きを見せつけた。23日、31日も坂路でそれぞれ53秒9-12秒2、52秒9-12秒3をマークしている。この時点で一昨年との比較をすると、同じ休み明けで一昨年の初時計が12月26日の坂路で58秒2、31日は53秒4-12秒7だった。量も内容も一昨年より、うんと進んでいるのがお分かりいただけるだろう。

 狙ったレースなら、鉄砲使いも得意なのがこの馬。これまで2勝を挙げ、馬券圏内が4度。一生懸命に走る性格で「フレッシュなときのほうが走れる」が陣営の一致した見解だ。好仕上げの今年は初重賞勝ちの期待が高まる。ライバルはレース面で少し甘さが見えるサトノノブレスより、2頭の明け4歳馬だ。まずシュヴァルグランは目下3連勝の上がり馬。すべて今回と同じ2400メートルで勝利を重ねてきた。折り合いに不安がなく、昨秋は瞬発力にも磨きをかけ、33秒台の上がりを2度もマーク。成長著しいハーツクライ産駒の勢いは怖い。

 レーヴミストラルは期待された前走の金鯱賞は8着に終わったが、前残りの流れで展開が向かず、「2000メートルは忙しかった」とは川田騎手だ。2400メートルは昨春のGⅢ青葉賞勝ちがあり、「緩かった後肢も、しっかりしてきた」は陣営。巻き返しは必至とみる。同じ17日、中山では京成杯が行われる。関東馬が優勢の中、関西馬に可能性を求めればプロフェットだろう。昨夏の札幌2歳Sの2着馬で、秋の京都2歳Sは5着に敗れたが、初コースで戸惑いが見られた。それでも上がり3Fは33秒5をマークしており、悲観すべき内容ではなかった。1月16日、中京の愛知杯はマキシマムドパリの重賞初Vが濃厚だ。オークスは直前のトライアルで馬体が細化した影響で8着に敗れたが、これを除くと、すべて馬券圏内の実力派だ。昨秋は条件勝ちの後、GⅠ秋華賞でも3着の健闘ぶり。直後の特別戦を完勝して挑む今回は、牝馬限定の重賞だ。ここを目標に乗り込み、量も十分で期待度は非常に高くなる。(日刊ゲンダイ大阪記者)

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