ジャニーズ随一の歌唱力といえば、関ジャニ∞渋谷すばるといわれる。一昨年からはソロアーティストとしても本腰を入れ、今年は２月１０日にリリースされるカバーアルバム『歌』を引っさげて、２年連続のライブツアーを敢行する。ファイナルとなる会場は、ジャニーズアイドル初の東京・両国国技館での２Ｄａｙｓだ。そんな渋谷を「大阪の兄ちゃん」という感覚で接しているのがＡ．Ｂ．Ｃ－Ｚ橋本良亮である。３４歳の渋谷と２２歳の橋本、ちょうどひと回り離れており、橋本は金魚のフンのごとく渋谷にくっついているという。２人の出会いは、ジャニーズのミュージカル『ＤＲＥＡＭ ＢＯＹＳ』シリーズだ。かなりの天然ボケとして知られる橋本が一方的に、大先輩の渋谷に向かって「友だち宣言」をしたところから始まった。その後、橋本は弱冠１５歳でＡ．Ｂ．Ｃ－Ｚのメンバーに異例の大抜てきをされる。かつてＨｅｙ！Ｓａｙ！ＪＵＭＰのメンバーに選ばれなかったという苦い過去があるため、これは本当に嬉しかったようだ。
それを実にシャレた形で祝ったのが渋谷だった。超オシャレな男として知られる渋谷は、古着屋によく足を運ぶ。いつものごとくその後をついていった橋本だったが、本人はヴィンテージのファッションには興味なし。「くせぇな」と思いながら店内を見渡していると、天井からぶら下がっていたあるデニムに目が留まった。試着すると、ジャストサイズだった。「デビューの祝いに買ってくださいよぉ」と、渋谷にン十万円するデニムをおねだりすると「てめぇ、殺すぞ」とつれない返事。だが数分後、買い物を終えて店を出た渋谷が、橋本に大きな袋を渡した。中身はさっき橋本がおねだりしたデニムだった。「デビュー祝いじゃなく、これからも頑張れという意味」と、渋谷。ファンならずとも思わずグッとくる兄貴ぶりである。そんな２人の関係性を知ったうえでそれぞれの活躍を見ると、これまで以上に感慨深いものがあるはずだ。
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