これまで幾度となく改変を行ってきたフジテレビが、また新たな試みをするという。52年間続いてきた昼帯ドラマが3月に終了し、4月から『バイキング』『直撃LIVE グッディ!』の枠をそれぞれ時間延長すると発表したのだ。
これにより、平日は午前4時から始まる『めざましテレビアクア』から、夕方のニュース番組『みんなのニュース』まで、なんと計15時間にわたり生放送番組が続くことになる。朝から夕方までの生放送を実現することで、事件、事故、芸能ニュースへの素早い対応を可能にするためだという。
しかし、フジテレビがここ数年で『笑っていいとも』や『ライオンのごきげんよう』などの長寿バラエティ番組を次々と終了させ、ニュース番組ばかりを増やしているのは一目瞭然。かつてのフジテレビの一番のウリでもあった、“バラエティ”や“ドラマ”の要素がなくなりつつあることに、世間でも不満を抱く人が多いようで、「これは何か違う」「消費者が求める物と、作り手が求める物が違うという良い例」「ドラマの再放送とかやってくれたほうがありがたいんだけど」といった意見が上がっている。
「今回発表した“15時間連続生放送”が実現すると、大事件が起こった場合に同じニュース映像を1日に何度も繰り返して使うことになるのは、容易に想像できます。番組ごとの差別化も図りづらく、ミスや放送事故も増えるでしょう。これが失敗したら、フジテレビは本当に後が無くなります。映画関連事業で巨額の収益をあげた手腕が評価されて社長になった亀山氏ですが、この改編の結果次第では、更迭の可能性もあるでしょうね」(テレビ業界関係者)――度重なる不祥事と、看板番組の視聴率低迷、新企画不足にあえぐフジテレビ。果たして過去の威光を取り戻すことはできるのだろうか?