一方、日本球界で清原容疑者に対して温かい言葉をかけたのが名球会の山田久志氏だ。彼は、逮捕の報に接して、「残念を通り越している」としながらも、「ここから更生し、人として正しい道を行くのであれば、名球会は、いや、野球界は突き放すだけではなく、立ち直らせるきっかけを作ってあげるべきではないだろうか」と発言している。山田氏との関係について、スポーツ紙デスクは、「清原は、山田氏が全盛期を過ぎてから球界に入ってきた“若きライバル”。清原を本気で潰そうとした山田氏は“清原は俺の投手寿命を延ばしてくれた打者”と言っています。それだけに、いろいろ考えるところもがあるのでしょう」と言うが、実際、名球会は、逮捕後も清原容疑者を名簿から外していない。

 名球会副理事長の柴田勲氏も、こう話している。「(名球会を)除名ということにはならないと思います。これまでにも自主的に(名球会の活動に)参加しないという期間があった人はいたし、野球教室などの活動を自粛するということはあるかもしれない。ただ、こちらから“除名だ”というケースはありません」 もしかしたら、こうした“懐の深い”名球会の活動が、“清原再生”のスタートの場となるのかもしれない。

 一方、具体的な社会復帰のために、「いつでも受け入れる準備はできている」と、手を差し伸べているのが、鹿児島市にある最福寺の池口恵観法主だ。同寺は、現役時代の清原が「護摩行」などの精神修養を行った場所。阪神の金本監督や広島の新井貴浩選手らも同様の修行を行っているが、清原自身は、監督時代の長嶋茂雄氏に勧められて、ここを訪れたという。「灼熱地獄といわれる炎の前で行う護摩行は過酷で、まさに修行。さらに法主の影響力は絶大で、清原に再び、よからぬ人物が近づいてくるのも排除することもできます。実際、同寺の護摩行で薬物中毒から脱した人もいるそうです」(池口法主を知る関係者)

 野球界で活躍してきた清原容疑者だが、近年、もう一つの「主戦場」だったのが芸能界。そこで大きな味方となってくれそうなのが、SMAPの中居正広だ。くしくも、同じ8月18日生まれの中居は、野球ファンということもあり、清原とは親しい関係にあるという。一昨年、『週刊文春』の薬物疑惑記事が出て、干された状態になっていた清原容疑者を、自分の番組に呼び“復活”の手助けをしてくれたのは、ほかならぬ中居だった。当時、清原容疑者は公私ともに長年面倒を見てきてくれた大物タニマチとの関係も終結しており、大ピンチだったのだ。

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