この他、安倍首相が「先送りは頭の片隅にもない」と断言する消費増税でも、もちろん主婦層の反発を買っている。さらに、今年初めの衆院予算委員会で安倍首相が放った「妻がパートに出て25万円」発言が、世の女性たちを唖然とさせた。「もちろん、安倍首相は、“たとえば”の話をしているのは分かりますが、だとしてもパートで月25万円を稼げると発言してしまう感覚が、一般社会とあまりにもかけ離れている。そもそも、この発言は、景気が良くなり雇用が増えてきたから妻がパートに、という文脈で語られていることに驚きます。生活が苦しいからパートに出るしかない庶民の貧困の実態に、無理解すぎますよ」(前出の女性誌記者)

 さて、現状では早くも「自民大勝」が予想される夏の参院選なのだが、前出の鈴木氏はこう分析する。「女性が選挙に与える影響力は決して侮れません。古くは消費税の導入を巡り、1989年、旧社会党の土井たか子委員長が引っ張った“マドンナ旋風”がありましたよね。今度の参議院選挙でも女性を敵に回した“結果”が出る可能性があると思います。待機児童問題や介護保険問題など、生活に直結する問題について女性は非常に敏感に反応するもの。実生活を支えているのは、女性たちですからね」

 働く女性たちの悲痛な声となって表れた「日本死ね!!」。それに対して「うざーい」などといったオヤジ議員たちのヤジの数々。「そのひと言ひと言が蜂の一刺しとなって安倍首相に跳ね返ってくる……そんな参議院選挙となるかもしれません」(前同) いつの世も女は怖い。頬に強烈なビンタが見舞われるかもしれない、安倍首相にとっての試練の夏が、着々と迫ってきている。

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