ピーナッツにも死の危険!? 身近なアレルギーの恐怖の画像
ピーナッツにも死の危険!? 身近なアレルギーの恐怖の画像

 みなさんはピーナッツ(落花生)アレルギーという言葉を知っていますか。いまでこそ患者数の多さから食品のアレルギー表示が義務化されましたが、筆者が子どもの頃はあまり認知されておりませんでした。

 小学校の給食で食べたピーナッツ和えで保健室送りにされ、友人の家で出たチョコを食べたら吐き気を催したのをいまでも覚えています。

 ピーナッツアレルギーの症状は、皮膚、口や喉のあたりが痒くなったり、発疹やじんましんが出ます。ほかにも腹痛や吐き気を催すなど、アナフィラキシー反応が出ます。人によって摂取量や度合で重さが変わり、著者の場合はジーマーミ豆腐(沖縄の郷土料理。落花生で作る)をほんの少し味見しただけで喉の中が痒くなり吐き気との戦いで悶絶する、といった具合です。

 重度になり、アナフィラキシーショックを伴うと生死に関わりますので、痙攣し出した際はすみやかに病院へ搬送してください。これまでには、幼稚園で行われた節分の豆まきで落花生が使われ、風で舞った殻の粉が気管支喘息を引き起こしたケースや、ピーナッツバターを食べた人とキスをし、反応が出て搬送されるも亡くなってしまったというケースもあります。

 種類によりますが、たんぱく質を異物として認識し、アレルギーが現れるパターンが多く、異物から身を守るために免疫が過剰に反応した結果、症状が出るようです。さらに現在の研究では、腸の炎症によって開いた粘膜の穴から、未消化のたんぱく質が血液中に流れても症状を引き起こす可能性があるとわかりました。

 2015年に海外で発表された研究では、ピーナッツアレルギーのリスクが高い生後4カ月から11カ月の子ども640人に、週3回以上ピーナッツを含んだ食品を食べてもらったところ、5歳になった時の発症率が、食べなかった子どもと比べて80%も低かったそうです。

 すでに発症している子どもの摂取は極めて危険なため、日本でこの方法を積極的に行うかどうかは今後の研究課題とされています。ほかにも医師のもとで少しずつアレルギー物質を摂取し耐性を作る、経口免疫療法という方法もあります。

 ピーナッツアレルギーの人は落花生以外にも、アーモンド、ピスタチオ、カシューナッツ、マカダミアナッツ、ヘーゼルナッツ、ブラジルナッツ、クルミなどのナッツ類に反応する場合があります。

 著者は落花生のみに反応するようで、ピーナッツかアーモンドか、目を閉じて食べてもわかる特技を持っています。文字通り、体を張った特技ですが……。こんな身近な食べ物でも起こるアレルギー、みなさんも十分お気をつけください。

長谷川正和
86年、神奈川県生まれ。男性のハンドモデルとしてコマーシャルから広告、再現VTR等に出演。物心ついた頃からお腹が弱いため、身体の「中身」のスキンケアも徹底している。

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