絶好調・由伸巨人「計算外の大活躍!?」3人衆の画像
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「開幕前は不安要素だらけでしたが、ここまでは予想外に上々の戦いぶりです」 野球専門誌記者がこう語るのは、高橋由伸監督率いる読売巨人軍についてだ。シーズン前には野球賭博問題が発覚し、さらに頼みの阿部慎之助やマイコラスが怪我で戦線を離脱する中、開幕17試合で10勝(4月13日現在)という成績で、ひとまずは“球界の盟主”の面目を保っている。「長野、坂本らもよくやっていますが、彼らはもともと実力者ですし、むしろまだ物足りないくらい。今の好調は、若い選手たちの奮起によるところが大きいですね」(民放スポーツ記者)

 菅野智之や高木勇人など、開幕前から期待された投手陣もさることながら、前出の専門誌記者は、ある野手の名前を挙げる。「2番バッターの立岡宗一郎(25)がピカイチですね。3月19日の楽天戦で4打数4安打とオープン戦から絶好調でしたが、開幕後も3月29日のDeNA戦でプロ初本塁打を放ち、翌日にはさっそく第2号を打つなどノリにノっています」

 立岡はソフトバンクにドラフト2位で入団したものの芽が出ず、トレードで巨人へ。その後もケガで右打ちから左打ちに転向するなど、若いながらも苦労人だ。「昨季の5月頃からようやく一軍に定着。規定打席には届かなかったものの、8月には月間打率4割を記録するなど、貧打に泣いたチームを支えました」(スポーツ紙巨人番記者)

 4月6日の阪神戦でも1点先制の5回裏、追加点が欲しい絶妙なタイミングでタイムリーを放ち、チームの勝利に貢献している。「アウトコースの球を打つのが得意で、バットコントロールがいいタイプ。ファウルで粘って投手を疲れさせる駆け引きもうまいし、何より、足が速い。投手にとっては、一番やりづらい相手ですよ」(前同)

 そして、もう一人の立役者が、キャッチャーの小林誠司(26)。昨年はリードに難があり、なかなか一軍に定着できなかった。「阿部やコーチのアドバイスをちゃんと聞かないようなところもあり、首脳陣の評価は芳しくなかった。ですが、今年は視野が広くなったのか、各ピッチャーの特性に合わせて配球を組み立てられている。昨年は試合中にベンチをチラチラ自信なさげに見る場面も多々ありましたが、今年はデンと構えるようになりました」(前出の巨人番記者)

 そして、こうした若手の成長を促した“3人目のキーマン”は、他ならぬ高橋監督だという。「今年はチームのバント数が激減しているように、システマチックに勝ちを拾うより、選手の能力を信頼して生かすのが監督の方針。41歳と若く精神的な距離も近いため、選手がのびのびプレーできていることが好調の原因です」(前同) そんな高橋監督だが、実は、自身もだいぶ気楽にやれているのだという。

「監督は開幕前、球団から“野球賭博問題では迷惑をかけたし、補強も満足な結果にはなっていない。今年は優勝しなくてもいいから、CS出場を目標にしてくれ”と言われているとか。“常勝軍団”というプレッシャーを感じず、自分の思うチーム作りができているのは大きいですね」(同) 「史上最弱」の下馬評を覆し、選手・監督が一丸となって好調を維持できるか。戦いはこれからだ。

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