ゆっくり食事で痩せる!「遅食い」ダイエットのススメの画像
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 同じメニュー、同じ量の食事を食べていても痩せる人と太る人がいますよね。この違い、どこにあるかわかりますか。もちろん、運動量の違いはあります。体質的に痩せやすい、太りやすいということもあるでしょう。でも、もっと大きな違いがあったんです。

 それは「ゆっくり噛んで食べるかどうか」でした!

 2016年の2月に医学雑誌『Obesity』に発表された東京工業大学大学院の研究によると「遅食い」、つまり食事をゆっくり噛みながら食べると、身体に吸収された栄養素の一部が体熱となって消費され、食後のエネルギー消費量も増えることが判明したそうです。

 咀嚼回数が多くゆっくり食事を食べる「遅食い」の人と、ババッと口に食べ物を突っ込み数回噛んだだけで飲み込んでしまう「早食い」の人では、エネルギー代謝量がなんと2倍も違うそうです! 同じメニュー、同じ量の食事を食べていても、痩せやすさがまるで違うんですね。

 そもそも早食いの人は、遅食いの人にくらべて肥満のリスクは4倍以上と言われています。ひと口で食べる量を少なめに、20~30回程度噛んでから飲み込み、ゆっくりと時間をかけて食事をすることは胃や腸に負担をかけずにすんで身体そのものを健康にすることもわかっています。

 ずばり「遅食い」は健康的に痩せ、健康的な身体を維持するためにベストな方法だったんです。

 ただ、社会人ともなると、ゆっくり食事をする時間がないこともありますよね。そんなときは、「食後のガム」が有効だということも東京工業大学大学院の同じ研究実験で判明しています。

 食後にガムを15分ほど噛むことで「遅食い」ほどではないにしても、エネルギー消費率が増加したといいます。どうしても時間がなく、手早く食事をとるしかない人や、早食いに慣れてしまってなかなか遅く食べることができない人は、食後にガムを噛んでエネルギー消費量を増やすようにしましょう。

 ちなみに、江戸時代は1回の食事で約1500回ほど咀嚼したといわれています。比べて現代はわずか600回程度。半数以下に減ってしまったことで唾液の分泌量が減り、虫歯や口臭などの問題が増えているとも言われています。

 ぽっちゃりボディが気になり始めたら、食事量を減らしたり運動量を増やして精神的な負担を負う前に、まずは「遅食い」をお試しあれ!

文=わぐりめぐみ
東京生まれ。作家・編集ライター・シナリオライター。るるぶ等旅行雑誌から職歴をスタート。ティーン、ストリート、サブカル、ライフスタイル誌等で幅広く活躍。著書に『そして、ありがとう… 犬と私の12の涙』(日本文芸社)、『B型妻VSA型夫 毎日がグチLove』(笠倉出版社)、共著に『ミニチュアダックスフントの洋服屋さん』(実業乃日本社)等がある。

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