長澤まさみに上戸彩、人気女優たちのブレイク秘話!の画像
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 大河ドラマ『真田丸』(NHK)での長澤まさみ(28)の芝居が賛否両論の議論を呼んでいる。長澤の役どころは、堺雅人(42)演じる真田信繁(幸村)の幼馴染で後に側室となる「きり」。この役を演じる長澤の演技がとにかく「ウザい」と言われているのだ。とはいえ、脚本が三谷幸喜(54)ともなればキャラクターにケレン味があるのは、いつもの通り。長澤一人にその罪を押し付けるというのも気の毒なのだが、それだけ彼女が注目されているという証だろう。

 そんな、いまや売れっ子女優の長澤だが、ブレイクしたのはデビューから5年後、2004年の映画『世界の中心で、愛をさけぶ』だ。長澤は東宝シンデレラオーディションにて、で史上初の小学生、最年少の12歳でグランプリを受賞したのだが、東宝の看板映画『ゴジラ』シリーズへの出演などを経ても、いまいちパッとしない状況が何年も続いていた。そんな長澤にとって17歳で『世界の中心で~』に出会ったのは、年齢的に幸運ともいえる絶妙なタイミングだった。この映画で長澤は白血病の少女の役を演じるにあたり、治療の副作用を表現するために実際に自身の髪の毛を剃り落とすなど、まさに体当たりで取り組んだ。その甲斐あって、日本アカデミー賞の最優秀助演女優賞を最年少で受賞し、スター街道を歩み始めたのだ。

 いっぽう、ドラマ版の『世界の中心で~』(TBS系列)でブレイクしたのが綾瀬はるか(31)だ。ホリプロスカウトキャラバン出身者で、当初はグラビアアイドル的な仕事が主だったのだが、この作品以降、本格的に女優の道に進むようになる。長澤と同じく、綾瀬も白血病の少女を演じるにあたって自身の髪を実際に剃り落としている。このとき綾瀬は、髪の毛を剃り落とすことを自ら志願。グラビアアイドルとして売っていた所属事務所は剃髪に難色を示していたというが、映画の長澤と同じく、このリアリティへのこだわりがドラマのヒットへと繫がった。『世界の中心で~』でブレイクした長澤と綾瀬だが、2015年の『海街Diary』では綾瀬が四姉妹の長女、長澤が次女として共演を果たした。

 同じく、難病モノでブレイクをした女優が沢尻エリカ(30)だ。沢尻は女優デビューの3年後、2005年に映画『パッチギ!』のヒロイン役でその年の映画賞の新人賞をいくつも受賞。演技派女優としての地位を確立していたが、同じく2005年のドラマ『1リットルの涙』(フジテレビ系列)の主人公役で大ブレイクを果たした。初回視聴率は13%台だったものの、沢尻の演技が評判を呼ぶことでジワジワと注目を集め、最終回は20%超えを達成。なかでも10代の層では26%の視聴率を記録し、若い世代に絶大な支持を受けていた。その勢いに乗って2006年には歌手デビューも果たし、『タイヨウのうた』でオリコンチャート1位を獲得。しかし凋落も早く、この翌年にはあの有名な「別に……」事件を起こし、若手女優トップの地位から叩き落されてしまう。この後、本格復帰までは、5年の歳月を要してしまった。

 長澤、綾瀬や沢尻と同世代の女優の上戸彩(30)は、彼女たちよりもブレイクが早い。国民的美少女コンテストの受賞者・本選出場者で結成されたアイドルユニットZ-1のメンバーとして、デビューしたのが1999年。その2年後には、『三年B組金八先生』第6シリーズ(2001年~2002年・TBS系列)で大ブレイクをした。この作品で上戸が演じたのが性同一性障害の女子生徒。これは性別は女性だが自身を男性として自覚しているという難しい役どころで、このシリーズが成功したのは上戸の芝居によるところが大きいとも言われている。また、性同一性障害を広く世間に認知させる上でも大きく寄与をし、世間的にも話題になった。

 こうして見ると、どの女優もブレイクのきっかけが病気がらみの作品だったというのが面白い。2000年代の映画、ドラマの流行だったわけだが、今になって思えば、それぞれの極端なストーリー設定が、より女優たちの個性を際立たせていたのだろう。

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