タカラジェンヌ最大のタブー「すみれコード」とは?の画像
タカラジェンヌ最大のタブー「すみれコード」とは?の画像

 清く・正しく・美しい宝塚の世界には、さまざまなルールが存在する。その1つが、「すみれコード」と呼ばれるものだ。「すみれコード」とは、タカラジェンヌの本名や年齢など、現実的なことを明かさないというルール。宝塚の“夢の世界”を守るための暗黙の掟だ。

 タカラジェンヌ自身はもちろん、ファンも遵守しているこの「すみれコード」。しかし、公の場でこれが破られんとする危機が起こった。

 それは、今年の4月8日に宝塚大劇場で開催された「ME AND MY GIRL前夜祭」でのこと。このイベントでは、花組の『ME AND MY GIRL』再演を記念して、歴代OGが登壇し、劇中歌の披露やトークショーが行われた。そのトークセッションで、ハプニングは発生。2016年は、同作品の初演から29年。それについて話す際に、司会の未沙のえるから「29年前は生まれているか」という質問が発せられた。

 この質問にトップ娘役の花乃まりあは「はい……」と答えたものの、トップスターの明日海(あすみ)りおは沈黙。その上で「私は“すみれコード”の問題で、いるかいないか、ちょっと……」と答えをはぐらかした。

 この答えに、会場は暖かな笑いに包まれた。明日海の機転もさすがだが、タカラジェンヌの口から、公の場で「すみれコード」という言葉が出た珍しい事例となった。

 公式に定められているものではなく、あくまで「不文律」として守られ続けているところが興味深い。夢を売るタカラジェンヌを守るため、“すみれコード”は宝塚に欠かせない鎧なのだ。

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